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管理栄養士・栄養士が資格を活かして柔軟に働き、経済的な自立をめざせるような支援をしたい。こうした強い思いを現実に変えてきた岡田明子さん。管理栄養士歴18年、在宅ワーカー歴8年の経験をもとに、2014年に一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)を設立しました。管理栄養士・栄養士の新しい働き方をサポートする岡田さん。「資格を活かし、生きがいを感じられる働き方」を実現するための秘訣をお聞きしました。

岡田 明子(管理栄養士、一般社団法人NS Labo代表理事)

同志社女子大学 管理栄養士専攻卒業後、管理栄養士資格を取得。特別養護老人ホームや病院にて給食管理や栄養指導に携わった後、ダイエットサプリメント会社の立ち上げに関わる。お客様のダイエットサポートをしながら、自身の13㎏のダイエット成功経験をいかして「食べてキレイに痩せる」ダイエットメソッドを確立。その後、独立しヘルスケア分野を中心にレシピ監修や商品開発、講演や執筆活動、テレビなどのメディア出演などを精力的に務める。個人への食事サポートも行いダイエットなどに悩む方への個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評があり、食事サポート実績は延べ1万人に及ぶ。
2014年一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)を設立。栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして企業・法人の健康事業のサポートと栄養士・管理栄養士の人材育成を行っている。プライベートでは1児の母。結婚、転勤、妊娠、出産と様々な環境の変化がありつつも管理栄養士の資格を活かしてずっと働き続けて現在に至る。その自身の経験を基に、資格を活かして楽しくずっと働き続けたい栄養士を応援しサポートを行っている。著書に『朝だから効く!ダイエットジュース』(池田書店)ほか。

仕事を得るために動き続けた、独立直後の2年間

- 現在の活動を教えてください。

8年ほど前から、フリーランスの管理栄養士として仕事をしてきました。管理栄養士というと、病院や老人ホーム、企業などの組織に所属しているイメージが強いかもしれません。ですが、そのほかにも、管理栄養士・栄養士が活躍できるフィールドは多岐にわたります。例えば、ダイエットアプリのユーザーに対する電話やメールを使った栄養・食事指導、レシピ作成、健康や食に関するメディアの監修、商品開発、コラム執筆などです。

私の場合は、管理栄養士の知識や専門性を活かして在宅でできる仕事を依頼されることが自然と増えていきました。現在は基本的に自宅でリモートワークをしています。

2014年に一般社団法人NS Laboを立ち上げ、現在は、法人の健康事業のサポートと管理栄養士・栄養士の人材育成に注力しています。健康事業のサポートとは、登録している管理栄養士と、健康や栄養の専門家に仕事を依頼したいと考えているクライアント企業のマッチングを図るというもの。登録者は未就学児を抱えた女性が多く、現時点では1000名以上です。クライアント企業は、健康に関するメディアを運営する会社や、健康食品のメーカーなどが多いですね。また、在宅で働きたい方向けに、ライティングを学んだり、栄養学の知識をアップデートしたりするための通信講座を運営しています。

 

- 岡田さんが独立を決めた経緯は何でしたか。

新卒で特別養護老人ホームに入社し、食事・栄養指導を行っていました。病院や老人ホームなどの多くは、トップダウン型の組織です。でも、私は業務の改善点などを提案していくのが好きなので、もっと自分で考えて行動できる働き方のほうが合っていると感じ、独立志向が強まっていきました。その後、独立を見据えて、サプリメントの会社に転職しました。栄養士としての業務に限らず営業から経理まで何でもこなした3年間でした。

いよいよ独立を果たしたものの、軌道に乗るまでの最初の2年間は苦労しましたね。資格があるだけでは、個人の管理栄養士に急に仕事の依頼がくるわけではないですから。

 

- その時期をどのように乗り越えたのでしょうか。

当時は今のようにSNSなどもなかったですし、個人法人を問わず、クライアントに自分の存在を知ってもらうところからのスタートになります。そこで、健康に関するブログの執筆を続けてきました。最初は、13㎏のダイエットに成功した自分の経験をもとに、ダイエットの秘訣を中心に発信していました。そのブログがきっかけで、書籍化の依頼がきたんです。本の出版は実績としてわかりやすいこともあり、クライアント企業から信頼を得るのに役立ちましたね。

また、独立当初は大阪に住んでいましたが、結婚を機に東京へ移り住むことになったんです。知人もいない環境でフリーランスとしてやっていくには、待ちの姿勢ではいけない。そう思って、毎日のように異業種交流会に出向いては、「こんな仕事をしているんです」と仕事内容を説明しました。「今後もつながりたい」と思う方には、フォローのメールを必ずお送りしていました。こうした活動が少しずつ実を結び、後々の依頼につながっていきましたね。

 

次も依頼がくる秘訣は、相手の期待を上回る成果を出すこと

- 継続してクライアントから依頼がくる状態になるために、どんな工夫をされていましたか。

意識していたのは、個々の依頼に誠実に対応することです。具体的には、連絡や問い合わせのメールにはできる限りはやく、丁寧に返信する。単発の依頼でも、クライアントへの納品時に「今後はこんな活動をしていきます」「こんな依頼もお応えできます」などと添えて、積極的な姿勢を見せる、といったことを実践してきました。

 

- それはとても喜ばれますし、「次も依頼しよう」と思われるでしょうね。

あとは、クライアントの期待を上回る成果を出すことも、ずっと意識していますね。レシピを1つ作成する依頼でも、3つバリエーションをつくって納品するとか。

地道なことではありますが、こうして信頼を積み上げていったことが、継続的な業務依頼や、他の仕事の紹介につながっていったのだと思います。フリーランスだと自分で自分をマネジメントするのが大変な面もありますが、「独立したからには、経済的に自立したい」という目的意識が、支えになっていました。

 

柔軟な働き方と経済的自立。両方を実現するカギは「提案力」にあり

- 一般社団法人NS Laboを設立した決め手は何でしたか。

妊娠・出産を機に仕事をやめていく管理栄養士が多い現状を目の当たりにしていました。管理栄養士・栄養士の多くは女性で、実際に調理場に出向いて調理を手伝う場面も多いんです。となると、子育てをしながらフルタイムで働くのは難しい。また、配偶者の転勤で仕事をやめた後、ブランクが長くなってしまって、専門性を活かした仕事に復帰ができないという例もよく聞きます。せっかく取得した資格を活かせていないのはもったいないと感じていました。

その点、フリーランスとしてリモートワークの道がひらければ、出産や配偶者の転勤といったキャリアの転機が訪れても、柔軟に仕事を続けられる人が増えるのではないか。資格を活かして経済的に自立できるようになれば、配偶者をはじめとする家族との関係性もよくなる。そんな思いで、経済的自立をめざす管理栄養士・栄養士の支援や育成に携わりたいと思い、法人化を決めました。

 

- 柔軟な働き方と経済的自立。管理栄養士・栄養士が両方を実現するうえで大事なことは何でしょうか。

自分のなりたい姿が明確、ゴール設定ができていること、そして提案力を磨くことでしょうか。クライアント企業は、栄養士の専門性が具体的にどんなふうに活かせるのかをイメージできておらず、依頼の仕方もわかっていないというケースも多々あります。ですが実際には、レシピ作成や、健康や食に関するメディアの監修、オンラインでの食事指導、食や健康に関するセミナーの開催など、活躍できる領域は多彩です。栄養士自ら「こんなことができます」と発信していくことで、専門性を活かすチャンスが増えていきます。

とはいえ、なりたい姿を明確にするのはなかなか難しいですよね。私自身も、独立当初に明確なロールモデルはおらず、試行錯誤を続ける中でクリアになってきたという感じです。そもそも自分の価値観というのは、人との対話によって明らかになっていくことも多いと考えています。

そこで、栄養士・管理栄養士専門のキャリア相談も行っています。また、通信講座修了生には、自分の経験を通じて学んできた「仕事の依頼がきやすくなるコツ」を発信しています。

単に知識やスキルを磨くサポートだけでなく、その知識をどう活かして、自分の理想の生き方に近づけていくかというところまで、人生トータルの視点でフォローしたいと思っているんです。

仕事は生きがいを生み出すためのツールです。自分の専門性を活かして、人に役に立っていると感じながら働く。家族との円満な関係を築きながら、経済的自立をめざす。リモートワークなら、ライフステージに応じて仕事の量を調節できるので、こうした理想を現実に近づけることができます。

今後もこうしたメッセージを発信しながら、管理栄養士・栄養士をサポートしていきたいですね。

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