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きっかけは、SNSから仕事依頼。副業の価値は「誰と出会えるか」(明石悠佳さん)

1992年生まれ。2015年にサイボウズへ入社し、製品プロモーションの経験を経て、コーポレートブランディング部へ。現在は「サイボウズ式」の企画編集や、企業ブランディングのためのコンテンツ制作を担当している。2018年1月からはフリーランスの編集者およびライターとして活動を開始。

―明石さんは副業として、これからの心地よい暮らしや社会について考えるコミュニティ「SUSONO」のコンテンツ制作や、イベントのお手伝いをしている他、「Forbes JAPAN」で執筆もこなしています。 副業を始めたきっかけは、「SNSから誘いをいただいたこと」だったそうです。

「私は副業を始める前に、スキルを身につけたくてライターの養成講座へ通っていました。その間に自身のやりたいことやできることをSNSで発信していたのですが、そこからDMで仕事の依頼をいただきました。タイミングよく仕事をいただけたので、とても運がよかったですね」

―初めての仕事は、ライティングの仕事だったそう。気になるのは、会社が副業をどう捉えているのかという部分ですが、明石さんが働くサイボウズ株式会社はかなり風通しのよい社風のようです。

「自由度が高い会社だったので、副業についてはまったく問題がありませんでした。むしろ副業を応援しており、兼業で働きやすいようにさまざまな制度が作られています。例えば、今年の4月からは個人レベルで働き方を選べるようになりました。社内でも副業をしている人が多いので、個人事業主のノウハウをシェアするスレッドも立っているほどです。また、自社とコラボするなど、新しい仕事が展開されることもあるので、社内でも副業が好循環を生み出していますね」

―本業でも副業が容認されており、働きやすい環境を得ている明石さんですが、初めて受けた仕事の後は、どうやって仕事を見つけていったのでしょうか。

「初めていただいた仕事の後も、やはりSNSでこまめに発信を続けていました。すると、その投稿を見た知人に、私が副業をしていることが認知されるようになって、『こういう仕事があるんだけど興味ない?』と声をかけてもらえるようになったんです」

―現在の明石さんは、ライターおよび編集者として活躍していますが、今後は書籍編集も手がけていく予定だそうです。副業の仕事が忙しくなるなか、本業との両立はどうしているのでしょうか。

「本業が忙しい時には、副業の仕事は減らすようにしています。また、先ほど個人レベルで働き方を変えられると述べましたが、変更は1カ月ごとに可能なんです。書籍編集という新しい仕事も手がけることになったので、今後の状況を見ながら働き方のバランスを調整していこうと思っています」

―副業をする上で大切なことは、自分の状況を客観的に踏まえながらバランスを取っていくこと。自分をコントロールすることはなかなか難しいことではありますが、副業にはそれを超えるメリットもたくさんあるようです。

「私の場合、本業も副業も同職種なので、それぞれに経験や情報の共有ができることと、自分の仕事がどう動いているのかという業界の全体感が分かることがメリットです。また、本業では発注側、副業では受注側にいるので、提示された額が相場に見合ったものかどうかも判断できるようになりました。副業を始めてからは、各方面との仕事がやりやすくなりましね。しかし、本業と副業で毎日何らかの仕事をしているので、リフレッシュするために月に2日は何もしない日を設けるようにしています」

―「基本的に『書くこと』が好きなので、仕事をすることは苦ではない」という明石さん。最後に、5年後のビジョンが語られました。

「誰と出会えるか、どんな楽しい仕事ができるかを大切にして仕事をするようにしています。副業を始めて間もないので、正直、5年後のキャリアはあまり考えたことがありません。その時々の楽しいことを継続していけたらいいと思っています。しかし一方では、『人生を戦略的に考えたほうがいい』というアドバイスをいただいたこともあって、今年からは将来的なビジョンもしっかり考えながら仕事をしていきたいと考えています」

関係性から生まれる副業。関わった人みんなを幸せにしたい(城後建人さん)

1993年生まれ。株式会社U-NOTEで人材系ウェブサービスのプロジェクトマネジメント・開発ディレクションに従事するかたわら、個人で「IDENTITY名古屋」「UNLEASH」「soar」などの複数メディアのディレクション・マーケティングに携わっている。

―城後健人さんは、人材系ウェブサービスのブロジェクトマネジメント・開発ディレクションに従事しながら、個人で複数メディアのディレクション・マーケティングに携わっています。本業も副業も同じ職種である城後さんが副業を始めたきっかけは、「インターンをしていた企業から声がかかったこと」だったそうです。

「スタートアップ企業でインターンをしていた会社から、『開発ディレクションとして業務を助けてほしい』という声がかかったのが、新卒で入社した年の10月頃でした。そこから他の会社からも声がかかるようになって、副業を始めたんです。社会人になった時に感じたのは、『思ったよりも時間があるな』ということ。そこで、余っている時間を使って仕事のスキルを磨いていこうと考えて、場数を踏むためにも副業をやろうと思ったんです」

―現在は副業を始めて2年ほどということですが、会社は副業を認めていなかったそうです。

「副業を会社に黙って行うことはトラブルの元になるので、人事との面談の時になぜ副業をやりたいのか、副業がどれだけ本業に還元できるかなどをアピールしました。そこで、社名を出さないことを条件に許可をもらうことができました。私の仕事はSNSなどで発信しづらい分野なので、今までの仕事の依頼はすべてこれまでの関係性から発生しているものです」

―余った時間で現在のスキルをさらに磨くため副業を始めた城後さんは、「本業との両立で多忙な時期でも、そこまでストレスを感じていない」とのこと。

「本業が忙しくなる時期には、事前にスケジュール調整をして予定を立てるようにしています。みなさんは必ずオフを作るようにしているようですが、私は常に仕事モードでもあまり苦にならないんです。帰宅してから仕事をすることもあるので寝不足にはなりますが、時間や体力を経験に変えていると思えばつらくはありません。ただし、毎日1時間は入浴しているんです。そこがリフレッシュの時間になっているのではないでしょうか」

―また、本業と副業が同職種であることにもメリットを感じているそうです。

「本業と副業がリンクしているので、情報や付加価値、自身の経験などをそれぞれに還元できることにとてもメリットを感じています。業種が違うと切り替えが必要ですが、それも必要ありません。トータルで考えると、副業にデメリットを感じることがあまりないんですよね」

―バイタリティ溢れる城後さんですが、5年後にはどのようなビジョンを持っているのでしょうか。

「5年後も現在のように、さまざまな組織やプロジェクトで働いていたいです。さらに、関わった企業をもっと成長させられるようになっていたいですね。ひとつの企業の組織をじっくりと伸ばすことも大切ですが、色々な環境にいたほうが刺激もあるし、切磋琢磨できると思います。これからは、どんどん自分のネームバリューを上げて、関わった人たちも幸せになってほしいと思います」

本業と副業が異業種だったり同じ業種だったりさまざまですが、共通しているのは、「自己実現の手段」であることを強く感じました。また、副業を得られたきっかけとしてSNSを利用したというエピソードも現代的です。自分の思いやスキルを広い世界へ発信できるSNSは、履歴書の代わりとして一般的になっていくのかもしれません。

後編では、残り2人のゲストによるディスカッショントークの模様をご紹介します。