• このエントリーをはてなブックマークに追加
目次

2018年は複業(副業)というキーワードも随分一気に社会に浸透してきたな、と思う反面、私のように会社員×複業(副業)×子育てをしている女性は、まだまだ少数なのも事実で、どちらかといえば一匹オオカミに近い感覚で日々格闘している感覚でさえありました(笑)。そんな中で次第に「他の複業(副業)ママたちは、日々をどんな風に過ごしているんだろうか?」と、情報交換をしてみたい思いが強くなり、今回の対談企画が実現しました。読者の方には、複業(副業)と一言でいっても、ライフスタイルに合わせて様々な働き方、挑戦があることを知ってもらうきっかけとなったら嬉しいです。

会社員×複業(プロボノ)という選択

今回の対談は、IT企業で会社員として働きながら、子育て家庭への1日留学(家族留学)などを手がける株式会社manma(以下、manma)で複業(プロボノ)中の今村ゆかさん(写真右・以下、今村)にお話をうかがいました。今村さんは、小学生と保育園のお子さん2人の子育てママでもあります。

―会社員とmanmaの2軸で活動していくきっかけは何でしたか?


今村:manmaを知ったのは、SNSでした。大学生の受け入れ家庭を探しています、という投稿を見て説明会に参加したことがきっかけです。最初は「複業をしよう」と考えていたわけではなく、家族留学の受け入れ家庭先の一つとして、ボランティアで協力する形からスタートしました。

実際に家族留学に来た参加者たちと、自分のキャリアの話や子育ての話をしていると、参加者が「将来を考えるのに役立ちます」と言ってくれたり、私自身もライフキャリアを言語化することで俯瞰して見えてきたこともあって、家族留学って面白い取り組みだなと思ったことが最初ですね。

manmaのシェアオフィスでバーベキューを企画。今村さんのお子さんと大学生スタッフが一緒になって準備している。

―そこからプロボノとして参画するまで、どのような流れだったのでしょうか。


今村:今から3年前のことなのですが、当時は人材サービス会社で派遣コーディネーターをしていました。manmaは若者と受け入れ家庭をマッチングする事業なので、なんとなく調整の大変さとか想像がついて、自分の会社員の仕事との親和性があり、自然とmanmaの運営の相談にのったりすることがあったんです。

そうやってしばらくはボランティアのような形で関わっている中、たまたま会社の公募研修でmanmaのサポートプロジェクトがあり、そこに手を挙げて3ヶ月間参加することになったんです。それがプロボノの始まりで、そこから会社のプロジェクトが終わってからも、継続してmanmaで活動を続けています。



―manmaの事業で共感するところは、どんなところでしょうか?


今村:「家族をひろげ、一人一人を幸せに」という理念があって、凄く共感しています。

子育てって、家族だけでしていくよりも、他の世代と繋がっていく方が、自分だけでなく、子どもにもいい影響があるな、ということを、実際に受け入れてみてすごく実感したんです。単純かもですが結局は、家族留学が好きだから手伝っている、ということなんだと思います。

プロボノタイムは「毎朝30分で」

―会社員とmanmaの活動割合は、どれくらいなのでしょうか?


今村:本業は1日8時間×週5日で40時間。一方manmaは毎朝30分ぐらいのデスクワークと、月に1回週末に2時間のミーティングに参加している感じです。



―毎朝30分はルーティーンにしているんですか?


今村:ルーティーンにしていますね。まとめてやらなければいけないことは、土日にやることもありますが、業務内容的にも、ルーティーンで出来ることが比較的多いので。



―主にはどういう業務内容なのでしょうか?


今村:今は、manmaの家族留学の進捗管理が主な担当です。参加者と受け入れ家庭のマッチングが成立すると、当日を迎えるまでに家庭と参加者双方に自己紹介してもらったり、様々なやり取りがあるので、そこが滞りなく行われているかのチェックをしたりしています。

複業のポイントは「出来ないことを決める」

―私の場合、会社員と複業のバランスに苦労してきたのですが、今村さんはいかがでしょうか?


今村:基本、manmaではオンラインでやれないことは、受けないようにしています。日々色々な業務がある中、例えば受け入れ家庭に電話するとか、参加者とマッチングする前に面談をする業務などがあるのですが、私はここまでは出来るけれど、ここからは出来ない、ということをお伝えしています。



―まさに、複業のポイントですね。


今村:やらないこと・出来ないことを決める、それを相手に伝えることは大事だと思いますね。やっぱり自分の中で出来ることを決めておかないとうまくいかないと思うので、無理はしない感じですかね。



―会社員とプロボノは大変だから一本に絞ろう、と思ったことはないですか?


今村:ないですね。逆にmanmaは大学生メンバーが多いので、卒業で見送る側になることが多くて、寂しいなと思うことはありますが(笑)。 私自身、今年の春に転職したので、気持ち的に余裕がない時もありましたが、自分の特性で、決められた仕事を淡々とやること自体は苦じゃないですし、自分の強みを活かした業務ができていることや、その業務に対する責任感が大きいかもしれないですね。

本業とプロボノ両軸で気持ちのバランスが取れる

「manmaの活動を始めたことで、安心して話せる仲間・場を持てたことが大きい」と話す今村さん。

―manmaの活動は、今村さんの本業やプライベートにどのように作用していますか?


今村:「貢献感」みたいな言葉が当てはまると思っています。役に立っているな、という感覚がダイレクトにあるのは、本業よりもmanmaの活動なんだと思います。

会社員って毎月決まったお給料をもらって仕事をするのが当たり前、という感じがありますが、manmaのように第3の場でやっていることは、自分の活動が役に立っているんだな、ということをダイレクトに感じやすいと思いますね。そういう意味で、本業やプライベートでモヤモヤしている時でも、manmaの活動でバランスをとるというか。



―本業とmanmaの相乗効果、いいですね。


今村:仕事があんまり好きじゃないと思われるかもしれませんが(笑)、決してそういうことではなく、本業とmanmaの両軸があることで、気持ち的なバランスが取れているんだと思います。

manmaの活動で出会った人たちは、私のことをストレートに話せる人たちばかりなので、職場では言えないことだったり、家庭のことだったり、両方をフラットに何でも安心して話せる場が出来たことは大きいですね。

編集後記:次回の予告

今村さんのmanmaの活動は「安心して話せる仲間・場を持てたこと」とお話していたことがとても印象的でした。そして改めて「複業(副業)」と一言でいっても、働き方・活動は人それぞれ。複業のポイントは、好きなことを好きな人たちと取り組む場を持つことで、人生が更に豊かになることなんじゃないか、と今村さんから教えてもらったように思います。次回も複業(副業)ママの対談企画その2をお伝えしますので、よろしくお願いします。


井上千絵 プロフィール(PRコンサルタント)
大学卒業後、テレビ局に入社。報道記者を9年間、宣伝・広報を2年担当し、出産を機に退職。その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)で2年間学ぶ。在学中にPRプランナーとして独立し、現在はPR会社「ベンチャー広報」の社員としての顔ももち、「複業フリーランス」というスタイルで活躍している。


井上千絵さんのtwitter @sakai_chie

井上千絵さんの記事一覧