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働き方改革が叫ばれるようになって、キーワードとしては露出の少なくなった「女性活躍推進」ですが、取り組みを進める各社は、今どのようなことに取り組んでいるのでしょう?

今回は、女性活躍推進のコンサルタントの立場から、ぜひ皆さんにも知ってほしい! と願う先進事例をご紹介したいと思います。

今、若干手詰まりを感じている会社さんほど、次のステージに進む気づきが得られるはずですよ。

自主参加のワークショップに女性社員100人が参加

1社目は、女性活躍関連のランキングでは常に上位、大手百貨店の髙島屋です。

もともと女性比率が高い高島屋では、正社員だけでも約300名のワーキングマザーが各職場で活躍しています。平均勤続年数は男女ともに20年以上ですから、男女問わず長く働きやすい環境が整った職場であることも想像できます。

とはいっても業界的には向かい風の環境変化が続く中、経営効率・生産性の向上に向けて、女性たちの活躍度を高めるべく様々な手を打ってきました。

その髙島屋が今まさに向き合っているテーマが、ママたちの戦力化です。

以前から、両立支援のためのサポート制度は整っています。その結果の、ママ300人体制でしょう。目指すのは、次の段階です。具体的には、早期に時短勤務を切り上げてフルタイム勤務に復帰するママが増えることであり、時短勤務でもマネジャーに挑戦するママが出てくることです。その実現に向けて取り組みはじめたのが、「ママたちの意欲醸成」です。

ママたちを支援する制度を整えて、「活躍してね!」と呼びかけるだけでは、戦力化は実現されない。本人たちの意欲あっての戦力化です。だから、制度の整備にとどまらず、本人たちの意欲醸成の取り組みと両輪で施策展開を進めているのです。

子育てと仕事で目の回るような忙しい毎日。でも、ただ働き続けていればいいんだっけ? キャリアと言われても、落ち着いて考えたり向き合ったりする時間はとれないし、逆に不安になるし、焦る……。とはいっても、アクセルを踏めない。アクセルを踏むタイミングもわからない。

――そんな方は多いはずです。

そんな時短勤務中のママに、“子育てをしながらキャリアをどう築いていくか”をテーマとしたワークショップを提供。 自主参加のワークショップでありながら、約100人が参加し、キャリアについて考える機会を持っています。

(高島屋の取り組みについての詳細はこちら

 

他社の真似ではなく、自社基準で女性の活躍度を測る

もう一社ご紹介したいのは、人材サービス業のA社です。

「女性活躍の先端企業になりたい」というビジョンを共有いただき、その実現に向けて今まさにプロジェクトが進行している会社なのですが、何をやっているかというと「A社独自の女性活躍度を測るサーベイの設計、運用」です。

女性活躍の先端企業を目指すというと、その手のランキング上位を狙って女性管理職比率などの定量的な数値で圧倒的な数値を叩き出すことをイメージしそうですが、違います。

既婚/未婚、子供がいる/いない……。様々なステージやステータスの女性たちから成るプロジェクトチームが、世の中的に女性活躍が進んでいるとされる企業を横に睨みながら、自社の事業展開の方向性との接続を測りながら、経営と対話しながら、「で、自社組織はどうありたいのか?」を描き、女性活躍の文脈に落とし込み、オリジナルのサーベイを開発。実際にそのサーベイを使って自社の現状を調査し、結果を分析して施策展開をしているのです。

「女性活躍推進を!」の流れにそのまま乗っかり、とりあえず一歩先ゆく他社の事例を調べてそのまま真似る という、パッチワーク好きな会社は世の中に沢山あります。それで策を講じている気分になっていたけれど、結果が伴わない。予想していたのと違う……となっている会社も。

そんな中、A社の取り組みは、世の中の流れに振り回されない、非常に本質的な取り組みであり、本来の女性活躍推進のあるべき姿です。とても素晴らしい事例だと思いませんか?

 

その施策、女性本人を置いてきぼりにしていない?

最後に……、

2社の事例の共通点でもありますが、女性活躍推進を表面的なものにしないポイントは、「女性本人たちを置き去りにしないこと」にあると感じています。

女性活躍推進も、さらには働き方改革も、本人を置いてきぼりにした施策が展開されている企業は少なくないと感じています。そして、そのことに気づいてさえいない企業も。

皆さんの会社は、職場は、どうですか?

心当たりがあると感じるのなら、思い切って声を出してみましょう。一歩踏み出し、新しい未来を切り拓くきっかけになるかもしれません。