自分(妻)の収入を戦略的に見つめてみよう『収入減から家計を守る「妻の働き方」宣言』

「夫の収入さえあれば老後まで安泰!」という家計は、残念ながらごく少数という時代になりました。そんな時代だからこそ、妻の収入を戦略的に家計に組み込み、老後まで安心して暮らせる生活設計を、この本を通して考えてみませんか?

個人的なお話しですが、私はこの春、週3日のパート勤めから、平日5日のフルタイム勤務に転職しました。その転職活動期間中、自分はこれからどのように働いていけばよいのか、ヒントを得たくて手にした本が今回ご紹介する本、『収入減から家計を守る「妻の働き方」宣言』(畠中雅子・光田洋子 著)です。タイトルだけ見ると、「nachacoさんのご主人、収入下がったのかしら…?」と思われそうですが、ご心配なく!(笑)この本では、妻である私たちがどのように働き、収入を戦略的に家計に組み込み、老後まで安心して暮らせるマネープランを立てていくかを考える、たくさんのヒントが詰まっているんです。

ライター

nachaco
一児の母でフルタイム勤務やってます。暮らしやすいワークスタイルを求めて日々奮闘中。趣味は道の駅めぐりです。

家計のピンチは意外と身近にある?!

この本の第1章では、普通の家計にも起こりうる家計破綻の危機が、様々な実例をもとに紹介されています。その中には、「子どもが中学から私立を希望した」、「できちゃった婚で貯蓄なし」、「共働きで一見安泰そうに見えるけどザル家計で貯蓄がおざなり」など、夫の収入に問題はなくても家計が破綻する可能性のあるパターンが多数紹介されています。私自身、読んでいてドキッとする事例もいくつかありました。ですが、この章ではそういった時に妻がどのように働いて対処すべきか、事例ごとに詳しく紹介されているので、自分の家庭に近いケースをもとに、自分自身がどう働いていこうか参考にすることができます。

「とりあえずパート」は損?戦略的な妻の働き方

第2章以降では、第1章で紹介したような家計の危機を避けるために、どのように妻が働いていくべきかと、妻が仕事を探すためのヒントや老後破綻を防ぐポイントなどが紹介されています。私がこの本でとても印象に残っているのは、第2章の最初の言葉いつ働くかは、子どもの年齢より『妻の年齢』で考えよう」というものです。私自身フルタイムの転職を考えたきっかけが、「出産を機に退職したけれど、勤務経験の浅い私が子どもが大きくなってから働こうと思っても、ブランクがありすぎて誰も雇ってくれないのでは?」と不安に思ったからでした。しかし、周りには「子どもが小さいうちから焦って再就職しようとしなくても…」という意見が多く、「やっぱり今のままの方がいいのかな?」と迷っていたのです。ですが、この本にはまさに私が危惧していたとおりのことが具体的に書かれており、「早く本格的な社会復帰を目指してもいいんだ!」と背中を押してもらえました。

さまざまな制度を理解して、賢く働こう

また、第2章以降では、103万と130万の壁といった妻が働くにあたり重要になる税制度や、社会保険に加入するとどんな手当てがついてどれだけ家計の助けになるかなども具体的に記載されています。こうした制度をよく理解した上で自分の家計を改めて見つめると、今後自分がどのように働いていけばいいのか、具体的な方向性が掴めてくると思います。「子どもが小さいからとりあえずパート」ではなく、将来を見越した上で仕事を選ぶべきなんだと、この本を通してよく考えさせられました。もちろん、私もこの本も、パート勤めや専業主婦が悪いと言っているのではありません。ただ、第5章にもあるような「生活設計」をきちんとしたうえで、そのような選択をすることが大切なのだと思います。先行きが不透明なこの時代、結婚したからと気を抜かず、やりがいや家庭との両立はもちろん大事ですが、収入という現実にもきちんを目を向けて仕事を考えることが、自分はもちろん家族を守るカギとなるのではないかと、私はこの本を通じて強く感じました。

『収入減から家計を守る「妻の働き方」宣言』目次

第1章 「普通」の家計が破綻する

  • ケース1 子ども2人は中学から私立を希望する30代の主婦
  • ケース2 妻は出産退職し、夫は収入ダウンの20代後半夫婦
  • ケース3 できちゃった婚で貯蓄なし、低収入の20代前半カップル
  • ケース4 ワーキングマザーで2人の子どもを抱える30代夫婦
  • ケース5 夫婦で夢を追い続ける30代半ばの子どものいない夫婦
  • ケース6 夫は一流企業で妻は専業主婦のプチリッチな40代夫婦
  • ケース7 教育費がピークで老後資金が気になる50代の夫婦
  • ケース8 出産時期に悩んでいるバリバリの共働き夫婦

第2章 家計を救う妻の働き方

  1. いつから働くかは、子どもの年齢より「妻の年齢」で考えよう
  2. 働くなら「103万円の壁」を超えて
  3. 注意したいのは社会保険料がかかる「130万円の壁」
  4. 「とりあえずパート」ではなく、最初から正社員に
  5. 保険料を払っても勤務先の社会保険に入れば、こんなに有利
  6. 雇用保険に加入すれば、失業した時や休業時も大助かり
  7. 雇用保険の制度を使い、スキルアップや再就職をめざす

第3章 仕事探しに役立つヒント

  1. 現実はけっこう厳しい…。でも、あきらめないで!
  2. パート探しは身近な情報源をもれなくチェック
  3. 「派遣」という働き方も選択肢の1つに
    [コラム]自分が払う税金のほかに、夫側で増える税金にも注意する
  4. フリーランスとしての働き方を選択する場合
  5. とりあえず自宅でできる仕事を探してみる

第4章 3大支出を制する妻の頭の働かせ方-「教育資金」「住宅ローン」「生命保険」-

  1. 教育費のコントロールが最大の決め手
  2. 住宅ローンの返済にも、妻の収入をうまく活用しよう
  3. 妻が働き始めたら、妻の保険も見直そう
    [コラム]教育費って、いったいいくらかかるの?

第5章 老後破綻にならないために

  1. 生活設計能力を伸ばすのが、家計破綻を回避するカギ
  2. 2人目、3人目は「年齢差が少ないほう」が、生活設計はラク
    [コラム]「妊娠・出産でもらえるお金」
  3. 働かない選択をする場合も、生活設計能力をつけることは重要