
テレワークで副業を始めるには? 必要なスキルについて解説
コロナ禍で自宅にいる時間が増え、テレワーク(リモートワーク)で副業を始める人が増えています。通勤の必要がなくなった分時間に余裕ができ、新しく仕事を始めるハードルが下がったことが理由の一つです。このような時代の流れがあるなかで「自分も副業を始めたい」という思いを持ちながらも、テレワークやデスクワークの経験が少ない不安から一歩踏み出せない方がいるかもしれません。本業が接客業や手仕事のため、副業に向くスキルの不足を感じる方もいるでしょう。そこで、テレワークで副業を始めるにあたって必要な知識やノウハウについて解説します。
目次
今の時代に必要な働き方とは。働き方改革で注目されるテレワーク
まず、テレワークという働き方が注目されるようになった背景について見ていきましょう。
働き方改革とコロナ禍で大きく変わる「働き方」
ここ数年よく耳にする「働き方改革」。政府主導で多様な働き方を選択できる社会の実現を目指しています。長時間労働の是正や、雇用形態による待遇差の是正が主な目的です。
政府が掲げている「多様な働き方」の一つに副業があります。スキルアップや自身のキャリアの可能性を探る手段として有効です。同時に、従業員が社外で新たな知見を得ることで、所属元の企業に相乗効果をもたらすメリットもあります。しかし、終身雇用の時代が長く続いた日本ではなかなか受け入れられないのか、副業を認めている企業は多くないのが現状です。そこで政府は、企業が合理的な理由なく副業を制限できないことをルール化し、その普及を推進しています。
さらに、コロナ禍の影響で副業の普及は加速しています。本業での収入減を経て、副業に目を向ける人が増えたのも一因でしょう。コロナ禍の影響が小さく、収入が減っていない人にとっても、本業以外に仕事があることは安心感につながります。このような政府の動きと世の中の潮流により「一つの会社に固執しない」という考えが人々の間に生まれつつあるようです。
厚生労働省「働き方改革~ 一億総活躍社会の実現に向けて ~」(10月27日現在)
厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(10月27日現在)
首相官邸ホームページ「働き方改革実行計画」(10月27日現在)
自分の働き方をデザインしてみよう
「45歳定年制」という言葉が話題を呼んでいます。サントリーホールディングス株式会社の新浪剛史社長が、2021年年9月に行われた経済同友会で発した言葉です。20〜30代のうちにスキルアップに励み、<個>が能力を高めることで<組織>に依存しない仕組みづくりが必要だ、という趣旨の発言でしたが「定年=首切り」と捉え反感を覚える人も少なくなかったようです。
この記事では、その発言の是非は問いませんが、少なくとも個人の立場として「組織に依存しない」という意識は今後の時代を生き抜くうえで重要なのではないでしょうか。組織固有のスキルではなく、社外でも役に立つスキルを身につけ、ビジネスパーソンとしての戦闘力を高めることが求められます。デジタル化やグローバル化、コロナ禍を含むその他数々の外部要因により、企業を取り巻く環境が急激に変化しているなかで、終身雇用が当たり前だった社会は揺らぎつつあるからです。
また、「定年=首切り」「定年後の人生=余生」という考えから一度離れ、自分の好きな時期まで好きなように働き続けることも視野に入れると良いでしょう。医療の発展により長寿化が進み、会社を辞めた後も「余生」と呼ぶにはもったいないほど長く人生は続いていきます。時間の使い方は人によってさまざまですが、もし仕事を通じてその期間を充実させたいと願うのであれば、そのために役立つスキルを身につけておく必要があります。
会社勤めをしていると、どうしても社内に意識が向いてしまいがちですが、一度組織の枠から外れて自身の働き方について考えてみてはいかがでしょう。
テレワークで実現できる柔軟な働き方
自身の働き方について改めて考えるにあたって、テレワーク(リモートワーク)での副業はおすすめできる方法の一つです。テレワークならすき間時間を使って柔軟に働けるため、本業で忙しい方でも比較的始めやすいでしょう。
実際に、400名のテレワーカーが所属するHELP YOU(※)には、他社で正社員として働く傍ら、副業でフリーランスとして働く人も多くいます。HELP YOU専属で働いているメンバーも一定数いますが、何社かを掛け持ちしている人が大半を占め、2021年6月に実施したアンケートによると回答者のうち約63パーセントが2社以上と契約を結んで仕事をしているようです。
今のうちからテレワークという働き方に慣れておくと、今後もし思うように働けない状況になった時にも役立ちます。例えば、自分自身の病気や、妊娠・出産・育児、家族の介護などで、まとまった時間を確保できなくなったとしても、好きな時間に働けるテレワークなら柔軟に対応できます。通勤の負担もないので、歳を重ねてからも続けやすい点もメリットです。
※ HELP YOUは株式会社ニットが提供するオンラインアウトソーシングサービスで、世界各国・全国各地にいる400名のテレワーカーがメンバーとして働いています。詳しくはこちらのページをご参照ください。
企業に必要とされているテレワークでの副業ワーカー
コロナ禍によりテレワーク(リモートワーク)の求人を出す企業も増えました。その分、副業を始めるチャンスが広がったといえるでしょう。この章では、その背景にある世の中の動きと、テレワークで副業を始めるメリット・コツについて解説します。
今後も増え続けるテレワークという働き方
2020年1月1日から5月5日までの約4か月間において在宅勤務に関連した求人数は、2020年4月から急増しています(※Indeed Japan株式会社の調査による)。これは、政府により1回目の緊急事態宣言が発令された時期と重なります。
PR TIMES「Indeed、「在宅勤務」に関する仕事の動向を調査。在宅勤務に関連した仕事の検索割合、求人割合ともに急増していることが明らかに」(10月27日現在)
また、求職者側の検索傾向にも変化がありました。「在宅勤務」に加え「リモートワーク」「テレワーク」に関連した仕事の検索割合は、同年3月から4月7日にかけて急増し、その後減少しているものの依然として高い水準を保っているようです。このことから、テレワークでの仕事に対して企業側と求職者側、双方の需要が高まっていることがわかります。
そして、アフターコロナの時代においても、このような傾向はある程度続いていくことが予測できます。実際に、東京の大手IT企業などは、家賃の高い大きなオフィスビルを解約し、小規模オフィスに移ったりシェアオフィスを活用したりしてテレワークを推奨しているようです。例えば、2021年8月には、ヤフーを傘下に置くZホールディングスが東京都内にあるオフィスの4割を縮小することを発表しました。
さらに、同年9月にはデジタル庁が発足して本格的に動き始めている今、IT技術の活用を前提としたテレワーク環境は整いつつあるといえます。テレワークで副業を始めようと考えている人にとっては、今がそのタイミングではないでしょうか。
日経クロステック「ヤフーが都内オフィスを4割縮小へ、紀尾井タワーと赤坂Kタワーが対象」(10月27日現在)
テレワークで副業を始める大きなメリット
フリーランスで稼ぎたいと思っている人や、起業を考えている人にとっても、テレワークでの副業は自分の力を試す良い機会になり得ます。自分の市場価値を客観的に捉え、未来の実現にあたって足りないスキルを把握できるからです。また、現職では活躍の機会がないスキルも、社外では重宝されるというケースもあるでしょう。新たな気付きを得るためにも、会社の外で働くことは有効な手段であるといえます。
また、これまでは新たなスキルを獲得したり、別の仕事を手がけたりするには、いったん会社を辞めて転職するしかありませんでした。しかし慣れた会社に居続けながらそれが叶うのも、副業の大きなメリットです。一つの会社に長く居続けると、組織固有のスキルは身につくものの、会社の外で役に立つ汎用的なスキルは習得しにくいと悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。ビジネスパーソンとして新たな武器を得るという意味でも副業は役立ちますし、副業で得たスキルを本業に生かすことで現職での貢献度を高めることもできます。
実際に、HELP YOUでは正社員として働きながら、4社と業務委託契約をして副業(複業)をしているメンバーもいます。キャリアの可能性を広げるために副業としてライティングの仕事を始め、これまで900本以上の記事を手がけたそうです。今後の働き方を考えるうえでの一つの参考にしてみてください。
テレワークで働くために必要なのは…
必要なスキルを持った個人に対して、プロジェクト単位で業務を発注する企業が増えています。新しく人を採用するより、その方が労力も金銭的コストも抑えられるというのが大きな理由の一つです。プロジェクトの内容が変わったり、タスクの量が増減したりといった際にも、柔軟にリソースを調整できます。
では、このような企業から個人が仕事をもらうためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。最近は、オフィスに常駐する形ではなく、リモートという形で仕事を依頼する企業も増えているため、直接顔を合わせなくても業務を推進できるスキルが求められています。
- テキストコミュニケーション力
- 自己管理力
- 自己開示力
これら3つのスキルが重要である理由を、これから解説いたします。
● テキストコミュニケーション力
テレワークの場合、やりとりは基本的にチャットツールやメールで行われます。文章でわかりやすく相手に用件を伝えるスキルが必要です。ポイントは2つあります。1つは、要点を端的に述べること。要点がわかりにくい長文は、読む相手に負担をかけてしまうからです。
そしてもう1つは、具体的な言葉を使うこと。対面の場合は、例えば「あれやっといて」のような抽象的な依頼の仕方でも、ある程度は通用するでしょう。相手が何か疑問に感じたら、相手はその場で聞き返してくれます。しかし、テキストでのやりとりには即時性がないため、会話のラリーが続くとその分タイムラグが発生してしまい非効率です。スムーズに業務を進めるためにも、具体的に説明することを心がけましょう。
また、互いの状況や表情がわかりにくいからこそ、対面の時以上に相手への配慮が求められます。テキストのやりとりでは相手に冷たい印象を与えがちなので、例えば言い回しに気を遣ったり、相手の状況に配慮や気配りを込めたりすることで温かみを添えると良いでしょう。また、小まめにポジティブなメッセージや、お礼を伝えることも関係を築くうえで重要です。
● 自己管理力
オフィス勤務と異なりテレワークでは人目がない分、自己を律しながら業務を進めるスキルが必要です。特に、相手から業務のプロセスがわかりにくいテレワークにおいては、期日内に成果物を提出するためのスケジュール管理が何より大切であるといえます。
とはいえ、通勤がないと、なかなか仕事モードに切り替えられないこともあるでしょう。そこで、仕事を始める前のルーティンを決めるのも一つの手です。例えば、自宅で作業をする時も、外出する時と同じように身なりを整えると気持ちが引き締まります。ラジオ体操をして血の巡りを良くしたり、アロマディフューザーを使って気分を変えたりするのも良いでしょう。また、仕事に関係のない物を周りに置かないようにすることで気が散るのを避けられます。いろいろと試しながら、自分なりのスイッチの入れ方を見つけてみてください。
● 自己開示力
互いの顔が見えないテレワークでは、自分の意見や得意不得意、人となり、状況などを適切に伝えることも相手との関係構築に欠かせません。例えば、仕事が立て込んでいる時に、オフィス勤務なら相手はあなたの様子を見て察することもできますが、テレワークだとなかなか難しいでしょう。テレワークに慣れないうちは依頼されるがままに仕事を引き受けてしまいがちですが、自身の状況をきちんと伝え、時には断るという選択も必要です。
テレワークで必要とされるのは、ビジネススキルだけでなく…
では、上記で紹介した3つの能力がそろっていれば、すぐにテレワークで副業を始められるのでしょうか。実は、そうではありません。副業を始めるにあたって大前提として欠かせないスキルがあります。その詳細について以下で解説していきます。
テレワークでの副業で必要とされるもの
前提として、企業と取り引きをする以上、会社勤めの人と同等のビジネススキルが求められます。基本的なメールの書き方や言葉遣いなどのビジネスマナーを身につけていることは必須です。会社勤めの経験がある人にとっては、この点は問題ないかもしれません。
さらに、テレワークでの副業はパソコンを使った仕事が主なので、チャットツールやビデオ会議ツールなどを使いこなせる必要があります。普段からデスクワークをしている人ならある程度は慣れているかもしれませんが、本業が接客や手仕事という方の場合は、ITツールを使いながら業務を進めることに対して苦手意識を持っているかもしれません。
デスクワークやITツールの使用に慣れておらず不安を感じている人は、テレワークで副業を始める準備として、オンライン講座で学ぶのも一つの手です。オンラインなら通学の負担がないため、本業が忙しくても知識を身につけることができます。デスクワークやテレワークの基本を網羅的に学べる講座もあるので、一通り知っておくことで自信を持って副業を始められるのではないでしょうか。
テレワークでの働き方を学べる場
上の内容を踏まえ、この章ではHELP YOUが運営するオンラインビジネス講座「HELP YOU Academy(ヘルプユーアカデミー)」についてご紹介します。HELP YOUは、2015年に事業をスタートして以来フルリモートでの運営を貫いており、現在は約400名のテレワーカーが所属しています。その大半がフリーランスで、副業として仕事をしているメンバーも多くいるのが特徴です。コロナ禍以前から培ってきたテレワークの経験を生かし、ビジネスのノウハウについて解説します。
具体的には、HELP YOU Academyで学べることは以下の通りです。
- オンラインコミュニケーション基礎
- ITリテラシー基礎
- Microsoft office基礎スキル
- 実践スキル(提案資料作成 or ライティング) ※ 12か月コースのみ
- ビジネス基本動作
オンラインコミュニケーション基礎では、テレワークで業務を進めるにあたって必要な知識を身につけられます。例えば「テレワークで働くために必要なのは…」で説明した「テキストコミュニケーション」もその一つです。オフィスで顔を合わせながら働くこととは勝手が異なるので、テレワークを始めるなら押さえておくべきポイントの一つであるといえます。
ITリテラシー基礎では、ITツールを使った仕事のやり方を学べます。ITツールの使用でつまずいてしまうと、せっかくこれまでに培った仕事能力があってもなかなか発揮しきれません。テレワーク生活の良いスタートを切るためにも、スムーズに業務を進められるだけのITリテラシーを身につけておきましょう。
また、Microsoft office Word/Excel/PowerPointを使った資料作成や、ライティングなど、実践ですぐに役立つ知識が得られるのもメリットです。特に、デスクワークに慣れていない方や、副業に適したスキルを増やしたい方には、これらを学ぶことをおすすめします。
受講するか迷っている場合は、無料でオンラインのカウンセリングを受けることもできます。お気軽にお申し込みください。
受講終了後には、任意でHELP YOUの採用試験を受けられます。HELP YOUでは、500を超えるクライアントから業務を受託し、スキルや意向に応じて各テレワーカーをアサインしています。顧客の窓口であるディレクターが企業とテレワーカーの間に入って進行や調整を行うので、比較的副業を始めやすい環境であるといえるでしょう。ぜひ選択肢の一つとして、HELP YOU Academyへの入学と合わせてご検討ください。
さいごに
Link