• このエントリーをはてなブックマークに追加
目次

(この記事は「共働き未来大学」より転載、編集しています。)

こんにちは!小山佐知子です。
“共働き子育て家庭の「暮らす」「働く」「育つ」が叶う家づくり” というテーマで我が家のリノベーションプロジェクトを連載でお送りしています。

前回のコラムでは「ハコ(空間)に家族を合わせるのではなく、“家族ファースト” で自分たちに合った家をつくる」という価値観に触れました。


今回のコラムではリノベーションの家づくりで重要となる「自分たちらしさ」について考えてみようと思います!

リフォーム? リノベーション?

第1回のコラムでも少しだけ触れましたが、そもそも、リフォームとリノベーションばどう違うのでしょうか……? 「リノベーション」という言葉は数年前に比べてとても身近になってきたように感じるのですが、がゆえにどこか曖昧に感じたりもしてモヤモヤ。

ということで、私なりにリフォームとリノベーションを定義してみました。


【リフォーム】
汚れた内装や古くなった設備を補修・修繕すること
【リノベーション】
建物や空間を修復・刷新することよって「新しい価値」を与えること


まぁ、補修も修復も言葉の意味自体が似ているので分かりにくいかもしれませんが、「なおす」意味として、単に不具合のある部分のみをとりつくろうのか、全体的な質に影響するようなものなのかを意識して定義づけてみました。

たとえばリフォームの場合、賃貸マンションの退去時に「原状回復」といって、クロスや畳を張り替えしたりしますよね。一般の住宅ではシステムキッチンやトイレを新調するときに「リフォームする」と表現することが多いです。

これをパンクした自転車で例えれば、タイヤに空いた穴の部分にパッチを貼るのがリフォーム。これに対してリノベーションは、全体的な修復で性能や価値を向上させることをさすため、自転車であればタイヤごと取り替えて早く安定して走れるようにする(車輪だけでなく自転車としての性能がUP!)といったイメージになります。

リノベーションも、部分的なものからスケルトン(躯体・骨組みだけにしてから行う)までありますが、その醍醐味を感じるという意味ではスケルトンを選択する人が多い印象です。

“自分たちらしい家” って何だろう?

我が家はほぼスケルトンの状態からリノベーションを行います。注文住宅も同様だと思いますが、リノベーションにおいても、まず考えたいのが「自分たちがどんな家でどんな風に暮らしたいか」を可視化することです。


自分らしさ、ならぬ 「 “自分たちらしさ” ってなんだろう?」という問い。


リノベーションはおしゃれです。Googleで「リノベーション 事例」を検索すると素敵なお部屋がたくさん見られます。インテリアや家が好きな人なら目の保養になりますし、妄想が止まらなくなります(私もそうです)。だからこそ「おしゃれであることと、自分自身(や家族)が住みやすいかどうかは別」ということを念頭に置いておかなければなりません。

住みやすさを考えた延長におしゃれさや斬新さがあればいいのですが、この順序が逆になってしまったら元も子もありません。快適に暮らしている姿やありたい姿をみんなでイメージし共有しておくことが大事なのですね。

ちなみに、今回、我が家のリノベーションを総指揮してくれるのは、私の小学校からの友人で世界を股にかけて活躍する建築家のカトノモト氏です。彼は、世界的建築家のデイビット・アジャイ氏のロンドンの事務所で経験を積み、今は東京と北海道を中心に活動しています。私にとって、幼馴染に自宅をつくってもらえるのはこの上なく嬉しいことですし、私たち家族をよく知っているが故の安心感があります。


そんな近しい間柄ですが、やはり最初は「自分たちらしさとは何か」しっかり考えました。

「2人にとって幸せとは、なに?」

モトは開口一番、私たちにこう尋ね、夫、私、そして歳の息子も加わって「幸せ」について言語化してみました。モト曰く、どんなに近しい間柄でもこの作業を軽んじると満足いく家づくりはできないのだとか。モノ作りの世界は奥が深いですね!

コンセプト決定! 「キッチンを中心に家族が集う家」

初回のミーティングでは、夫がこのリノベーションを機に料理に挑戦したいと思っているということや、子どもの自主性を尊重する育児をしている(していきたい)というような話をしました。また、夫婦それぞれ仕事を持つ身として、自分の居場所や仕事を大切にしつつ、家族との時間もしっかり持ちたいという価値観も共有。

そうするうちに、自然と「食」や「食卓」が我が家にとってのキーワードであるとわかってきました。

そして初回ミーティングから約1週間後。モトから間取りの素案が出てきました。「キッチンを中心にした住空間」は見事な間取りでした。

模型に息子も興味津々!

モトによると、一般的な新築分譲マンションでは、その家全体の平米数に対してキッチンやお風呂にさける平米数(占有率)が決まるようです。たとえば、70平米の3LDKの部屋であれば「1418サイズのバスタブ」「3.2畳のキッチン」というように。

今回はほぼスケルトンの状態から新しく設計し直しているので、そうした割合も関係ありません。家の中心には大きめのキッチンがどんと構え、家族は必ずキッチンを通ってリビングや部屋に抜ける導線になっていました。

必ずしも凝った間取りやデザインが「素敵な家」なのではなく、住まう人のライフスタイルや意志にしっかりと寄った作りになっていること。


以下が決定した間取りです。
(図面をもとに私が描き直したものなのでちょっと分かりにくいのですが…)

ちなみに今回のリノベーションは、キッチンはもちろん、ダイニングテーブルや家具もすべて自由設計(造作オリジナル)になります。一般的なリフォームだとやはり既製品のシステムキッチンを導入するだけ、となるのですが、キッチンやテーブルなどを造作できるのも住み手目線でとてもワクワクします!

サンワカンパニーの東京ショールームにて


モト曰くこのキッチンが今回設計するイメージに一番近いとのこと。木×ステンレスのモノトーンが素敵です。



今日もお読みいただき、ありがとうございました!
連載はまだまだ続きます!次回のコラムもどうぞお楽しみに。