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リモートワーク(在宅勤務、テレワーク)は、現在さまざまな企業で導入されはじめ、働き方改革の一翼を担っています。場所や時間にとらわれず、好きなところで生活しながら働ける柔軟性は、働く主婦にとっても魅力的です。

しかしワークスタイルとしての歴史は浅く、ノウハウの蓄積はこれからであるため、課題に直面している企業や個人も多いようです。アメリカで企業研修などを行うVitalSmarts 社の調査によると、仕事上のコミュニケーションに問題を感じているリモートワーカーが多く、その解決にはリモートワーカーを管理する「マネージャー」が重要であるということがわかりました。

iStock.com/AndreyPopov

リモートワーカーが直面している問題

 

オンラインでのコミュニケーションに限界を感じる

1,153人の従業員を対象とした調査によると、多くのリモートワーカーは、離れた場所で働く仲間とのコミュニケーションや作業が難しいと感じています。リモートワーカーとして働く回答者の52%は、「同僚が平等に扱ってくれない」と感じたことがあるといいます。また「同僚が優先順位を守ってくれない」「同僚が陰口を言っている」「同僚が自分に知らせずにプロジェクトに変更を加えた」「同僚が他の人に私に反するような根回しをしている」と感じたことがあるとの声も寄せられています。

 

問題解決にも苦労

こうした問題に直面したとき、リモートワーカーは解決にも苦労します。離れている場所にいる仲間と問題を共有し、解決の意思疎通を図るのは、決して簡単ではありません。 実際、こうした問題を感じたとき、リモートワーカーの84%が数日以上にわたってその問題が続き、47%は数週間以上続いたと回答しています。

 

確実なコミュニケーションが解決のカギ

調査を実施したコンサルタントは、こうした問題を解決する際にはコミュニケーションの質が問われ、「過去30年間にわたる私たちの研究によれば、チームの健全性や成功は同僚同士のコミュニケーションの質によって決まる」と語っています。

さらに、「マネージャーが素晴らしいコミュニケーション方法を確立すれば、残りのメンバーもそれに倣う」と言います。 対話と協力によってチーム力を高めるのに、マネージャーが及ぼす影響は非常に大きいのです。

 

リモートワーカーを管理するための7大スキル

調査では、リモートワーカーに対し、「リモートワーカーの管理に、特に優れたマネージャーはどんな人か?」を聞いています。回答の中には、リモートワーカーとそれ以外のメンバーが混在するチームを管理するのに重要な、7つの共通するスキルがありました。

 

頻繁で一貫した連絡

回答者のほぼ半数(46%)は、よいマネージャーはリモートワーカーと頻繁に、または定期的に連絡していると答えています。 連絡の間隔は毎日から週に2回までさまざまでしたが、定期的に会議や1対1のミーティングを行っていると答えています。

 

対面または声での会話

回答者の4人に1人が、よいマネージャーはリモートワーカーと顔を合わせることを大切にしていると答えています。具体的には、週、月、四半期、または年に1回、リモートワーカーを訪問するか、リモートワーカーが出社する日を設定し、チーム作りの時間に使います。面談が不可能な場合は、ビデオ会議システムや電話を利用し、同僚が時々互いの顔を見たり、お互いの声を聞いたりできるようにします。

 

良いコミュニケーションの見本を示す

リモートワーカーは、「リモートワーカーとそれ以外のメンバーが混在するチームでは、素晴らしいコミュニケーションが重要」と回答しています。よいマネージャーはよい聞き手であり、自分から過度なコミュニケーションをとらず、全体を見まわし落ち着いて的確な指示を送ります。

 

はっきりとした期待

リモートワーカーのチーム管理には、期待を明確にすることが必須です。リモートワーカーだからといって、プロジェクト、役割、期限などについて、蚊帳の外に置かれることはありません。マネージャーがしっかりと期待を示し、リモートワーカーに対し尊敬の念を伝えることが大切だと回答しています。

 

常に連絡可能

よいマネージャーはいつでも連絡がとれるようにしています。緊急の問題が起きたときにも、すぐに連絡ができ即座に対応ができるマネージャーは、リモートワーカーからの信頼も厚いのです。

 

テクノロジーを使いこなす

よいマネージャーは、複数の通信手段を使用してリモートワークの従業員とコミュニケーションが可能です。 電話や電子メールに頼るだけでなく、ビデオ会議システムや、スカイプなどのさまざまなテクノロジーを使いこなすことができます。相手や目的、時間帯によって、コミュニケーションスタイルとメディアを合わせることができるマネージャーは、よいマネージャーです。

 

関係づくりを優先

よいマネージャーはリモートワーカーとの個人的なつながりを作ることに努力します。コミュニケーションを図る際には、本題と関係ない雑談を挟んだり、会話を共有したりすることで、チーム全体が個人的なつながりがつくれるように配慮します。

 

リモートワーカーの増加とともにマネージャーのスキルも問われるように

こうした結果から、リモートワーカーとそれ以外のメンバーが混在するチームの成功に、マネージャーのコミュニケーションスキルがとても重要だとわかります。 調査を担当したコンサルタントは、「これらのスキルを用いてコミュニケーションを取っているマネージャーは、チームがより幸せで健全であるだけでなく、より成功していることに気付くでしょう」と述べています。

これから日本でもリモートワーカーが増えるにつれ、それを管理するマネージャーのスキルも問われることになるでしょう。

(出典:VIRTUAL REALITY: REMOTE EMPLOYEES EXPERIENCE MORE WORKPLACE POLITICS THAN ONSITE TEAMMATES