• このエントリーをはてなブックマークに追加
目次

「働くわたしの本棚」で本の紹介を始めさせていただき、まる1年。私自身も毎回、テーマに沿った本を選びながら、楽しく勉強させていただいています。

私たちを取り巻く仕事環境は、どんどん変化しているところ。テレワーク・リモートワークのスタイルもそのひとつですよね。フリーランスの立場でリモートワークを実践している私ですが、この働き方が広く定着すると良いなと思っています。
今回は、そんな新しい仕事のスタイルや仕事環境について考える本をご紹介していきます。

『ご機嫌な職場』働く「場」づくりはコミュニケーションがカギ

私個人はリモートワークで仕事を受けるようになり、2年半が経ちます。その中で日々感じているのは、「オンラインでの仕事こそ、丁寧な人間関係づくりが大切」ということ。どんな立場で働く人であっても同じだと思うのですが、「この人に頼みたい」「この人なら信頼して任せられる」という信頼関係がいつの間にかできあがっていて、仕事を支えています。 ありがとう・ごめんなさい・助かりました・またぜひお願いしたいです……そんなひとことの積み重ねが、実際に会ったことがなくても、一緒に仕事をする仲間である実感を与えてくれています(その後お会いする機会に恵まれて、普段お仕事をしている印象そのままだった!という経験も。)


この本では、職場をコミュニケーションの観点から分析、その上でより良い職場づくりへの提言をしています。仕事をするということは、人と人とのつながりなしでは語ることができないものですよね。

 どうせ仕事をするなら、明るい職場がいい。

 いよいよ、この考え方が「間違い」であることが明確になりつつあります。
 明るい職場の意義は「どうせ仕事をするなら」というような小さなレベルではなく、経営にとって最重要の課題になりつつあるからです。絶対に明るい職場をつくる必要があるのです。
(中略)
明るい職場は、企業の収益と密接に結びついているのです。
via 「ご機嫌な職場」より

リモートワークであっても単に同じ場所にいないだけで、協力して仕事を進めていくことは一般的な会社と変わりがありません。じゃあ、オンライン上に存在する目に見えない「職場空間」をどうやって良いものにしていこう?
すべては自分次第。そう考えると、ワクワクしませんか?


ご機嫌な職場

オフィスに縛られない働き方『「はたらく」の未来予想図』

こちらはちょっと違った切り口で「職場」を考えた本です。過去の状況から現在を比較して、ハード面で職場というものを考察。今後こうなっていくのでは?という流れを予測しています。

地震などの大規模災害が発生した直後のBCP対策として子育てや介護をしなければならない人を戦力化することや、個人の仕事をより効率的に行うため、さらには社外の人との接点を増やすために、今、働く場所は従来のオフィスから外に向けて広がりつつあります。こうした動きを技術的に支えているのがICTであることは言うまでもありません。
(中略)
逆にコミュニケーションをとるためのスペースは、これまでより大きな比重を持つようになりそうです。革新的な価値を創り出すためには自分たちとは分野の異なる社外の知見を得ることが欠かせないという昨今よく言われる説が正しいのであれば、特に外部の人を招き入れ協働するスペースの必要性が高まっていくことでしょう。
via 『「はたらく」の未来予想図』より

著者は40年以上もの間、オフィス環境の改善・問題解決に携わってきた方だそう。この本を読んで流れを追っていくと、「職場」「オフィス」と呼ばれるものがずいぶんと様変わりしてきたのだと分かります。


「はたらく」の未来予想図

テレワーク事例の最先端『あなたのいるところが仕事場になる』

著者の森本登志男さんは、IT企業で勤めた後、佐賀県の最高情報統括監(CIO)に着任。その後も複数の自治体の職務を務めて、地域活性化やテレワークの活用を専門としている方だそうです。

セミナーなどで講演していると「テレワーク=在宅勤務」というイメージが一般に強いことを感じます。しかし、実際はサテライトオフィスの利用や出張中のモバイルワークも、テレワークになるわけです。それを聞くと多くの人が、自分もテレワーカーに含まれていることがわかり、意外に感じるようです。
 業種別にみても、情報通信業では広く認知されていますが、他の業種ではテレワークの語が浸透していません。このあたりを今後、改善していかなければなりません。
(中略)
 テレワーク導入を見送る企業にその理由を伺うと、「社内コミュニケーションの阻害」をあげる企業が多いです。お互いの顔が見える環境で仕事をしないと、業務に支障をきたすのではないか、という点が不安のようです。「会って話をして、紙で説明して、お辞儀して、というスタイルでなければならない」という日本社会の価値観です。
 そのほか「セキュリティが心配」「適した仕事がないのでは?」「労務管理できないのでは?」という心配もあるようです。しかし、実際に導入して成果をあげている企業のノウハウをみれば、そのどれもが心配のないことがわかるでしょう。
via 「あなたのいるところが仕事場になる」より

元々在宅で仕事をしているフリーランス同士をつなぐ「リモートワーク」と違い、一般企業で導入する「リモートワーク」では、高いハードルがあるのだと感じます。ですが、もはやこの時代においてリモートワーク環境を整備する必要があることは明白。

先のことは分からないし、いつ何が起こってもおかしくない。安定という言葉が常識ではなくなってしまった。だから、その変化にすばやく対応できる柔軟な企業・人が生き残っていけるような気がします。


あなたのいるところが仕事場になる~「経営」「ワークスタイル」「地域社会」が一変するテレワーク社会の到来~

『ワークスペース』海外の素敵な仕事場からインスピレーション

最後にご紹介するのは、おしゃれな写真を眺めているだけでモチベーションが上がる『ワークスペース』。洋書の翻訳版です。写真だけではなく、添えられた文章には快適なスペースづくりへのアイディアがたくさん。

さまざまなかたちで自宅で仕事をする人が劇的に増加したことは、20世紀の大きな社会変化のひとつと言えるでしょう。コンピューターと通信技術が進歩したことが最も大きな要因ですが、それに加えてますます不安定になった仕事の市場と、出産後仕事に復帰する女性の割合が高くなったことも影響しています。外で仕事がしたいのにしかたなくという人もいるでしょうが、多くの人は家で仕事をすることを積極的に選んでいます。それは彼らにとってこのライフスタイルが便利なだけでなく、収入のうえでも、充足感のうえでも得るものが大きいからです。
(中略)
 企業や団体のオフィスの場合、専門知識と豊富な予算のもとにプロがデザインし、設備・調度を選びますが、それに対して家での仕事は適当にあるもので間にあわせたり、安く買ったり人からもらったものを寄せ集めてつくる場合がほとんどです。そうしてできた仕事の設備はいいかげんになりがちです。その結果、家で仕事をするといらいらしたり気が滅入ったり、ひどいときには仕事の能率が極端に悪くなったり、健康を損なうことさえあります。
via 「ワークスペース」より

耳が痛い(笑)私も、自宅の仕事スペースにあるのは、間に合わせで用意した机と椅子です。長時間パソコンに向かっていると、いらいらしてきたり、背中や腰が痛くなってきたり。いきなり完璧なワーキングスペースを整えるなんてムリ……とは思いますが、ちょっとしたことから快適度が変わってくることはあります。

以前は机の上にすぐ使う書類をケースに入れて置いていたのですが、視覚的にストレスになっていたようで。ある時、極力モノを置かないように片付けたところ、イライラが軽減されたんですよね。できることからワークスペースの改善を進めていきたいな、と思います。


ワークスペース

まとめ

個人的に「会社勤め」の期間が短かったものですから、「どこでどんなふうに働くか」に対する考え方がフラットなのかもしれません。会社で仕事をしていた時も、札幌本社のデザイナーと函館の私(ライター)でメール・電話連絡して、一度も会うことのないまま1冊の本を作るケースが多かった。今のリモートワークのスタイルに似ています。
やはりリモートで働く場合は、仕事を協力して進める仲間への配慮と自己管理がカギになるのでは?

どういうシチュエーションであっても、自分なりに楽しく仕事が進めていけたら良いですね。