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ビジネスがはかどる『3分でわかるロジカル・シンキングの基本』

普段仕事でやり取りをするのは、IT系の方々が多いので「ん?それってどういうことかな」とあいまいなまま、話をしていることも度々。大抵は後で検索して調べておきます。 「ロジカルシンキング」も、そんな言葉のひとつ。マーケティング界隈の方が仰っていて、「具体的にどういうことを言っているんだろう?」と気になっていました。
専門的で掘り下げた内容の本だときっと理解する前にギブアップしそうなので、初心者向けの本から選びました。


タイトルの「3分でわかる」というのは大げさな気がしますけど(笑)、ポイントがまとまっていて分かりやすいのは確か。
論理的に考え、情報を分かりやすく整理して人に伝える。そして、仮説を立てて実証し、事実に即していなければ仮説を修正していくことで、問題解決を進める手法のことだと理解しました。


リモートワークを行う中で、より分かりやすく整理して情報を伝達できることは、重要なスキルのひとつです。

 自分は理路整然と話しているつもりでも、相手に「なぜそうなるの?」とか、「結局どういうこと?」と言われた経験はないでしょうか?
 そういう時には、「暗黙のルール」が共有できていないことが多いのです。
「AだからBである」という基本的な論理のつながりを考えてみてください。
(中略)
 このように、「AだからB」というコミュニケーションが成り立つためには、話し手と聞き手の間で共通となる一般論を持っている必要があります。

そもそも、自分とコミュニケーションを取ろうとしている相手との間で、物事の認識が同じがどうかは分からないですよね。ですから、「普通こうだろう」とか「言わなくても分かるだろう」という思い込みはとても危険。

基本的なことでも省かず、自分がどうしてそう思ったのか理由も簡単に添えて、意思の伝達を心がけるとうまくいくように思います。


3分でわかるロジカル・シンキングの基本

『美しい日本語が身につく本』あらためて言葉を味わう

今はこうしてライター業をしていますが、「言葉」をきちんと学んでこなかったので、引け目を感じているところがあります。端正な日本語は美しいですよね。
なかなかそんな風に思える文章を、時間をかけて味わう機会は少ないのですが。
やはり勉強しようという気持ちはいつも持っていたいと思い、「美しい日本語が身につく本」を買いました。


著者の金田一秀穂氏は、言語学者の金田一京助氏を祖父に、国語学者の金田一春彦氏を父に持つ方。金田一京助氏といえば、監修の古い新明解を母が持っていて、高校の授業に持って行ったら教科担任から「これは貴重なものだから大切にしなさい」と言われた思い出があります。


ぱらぱらと気まぐれにめくって、目に留まったページを読んでみると楽しいです。
今日は、こんな感じで。

眼福(がんぷく)
 ほかではめったに見られないものを目にして幸福感を味わうのが「眼福」です。美人を見て「眼福にあずかる」、鮮やかな紅葉に「眼福を得る」といった使い方をします。対象をダイレクトにほめるのではなく、神の造形に感謝しているような、謙虚なほめ方です。
 読んで字の如くですが、「口福(こうふく)」「耳福」もあります。
「眼福」も含め、もとは中国語で、日本の辞書に「耳福」はまだ登場していません。けれど、秋の夜長に響く虫の声にうっとりするのは、まさに「耳福」でしょう。

言葉の意味を確かめて、味わう。贅沢なひとときです。


美しい日本語が身につく本

意識を変えると結果も変わる『マインド・セット』

「マインドセットってよく耳にするけど、そもそも何だろう」と思ったことがきっかけで、この本を手に取りました。

著者はこの本の中で、マインドセット(心の持ち方)を2つのタイプに分類しています。ひとつは、「自分の能力は固定的で変わらない」と信じている「硬直マインドセット」。もうひとつは、人間の基本的な資質は努力することで伸ばすことができるという信念の「しなやかマインドセット」。

実際の人間にはもっとグラデーションがあるかな、とは思いますが、おそらく論理展開しやすいように二極にしているのでしょう。


自分自身はどちらのタイプか、と考えると、元々はものすごくネガティブな考え方の持ち主でした。10代の頃なんて、「もうだめだ……」が口ぐせだったほど(笑)
経験を重ね、自分がそれまでまったく知らなかったこともできるようになって、あきらめることは世界を狭めることだと思うようになりました。

マインドセットが硬直していると、内なる声は自分や他人の品定めばかりするようになる。
「これは私が敗北者だということだ」「これは私がみんなよりも優れているということだ」
(中略)といったぐあいに。
 硬直マインドセットの人が、受けとった情報をどのように解釈するかを調べてみたところ、どんな情報に対しても逐一、極端な評価を下していることが明らかになった。良いことが起こると、過度にポジティブなレッテルを貼ってしまうし、逆に、悪いことが起こると、過度にネガティブなレッテルを貼ってしまうのである。
 しなやかマインドセットの人も、身に起こることを絶えずモニタリングしている点には変わりはないのだが、内なる対話で問題にするのは、そのような自分や他人の評価ではない。情報がポジティブなものか、ネガティブなものかということも敏感にとらえてはいるが、関心の中心はあくまでも学習や建設的行動に向けられている。この体験から何を学びとることができるか。どうすれば自分を向上させることができるか。

「あまり難しく考えないで、まあ、やってみようよ」「確かに苦手なことはあるけど、それで自分が全否定されたわけじゃないよ」

昔よりも、かなり楽天家思考になったと思います。
好奇心は旺盛な方なので、いろんなことを知りたいし、学んでみたい。楽しく勉強ができる、というのも社会人の醍醐味かもしれませんね。


マインドセット 「やればできる!」の研究

自分と人との心の境界を見つめる『セラピスト』

ジャンルを限定せずに取材・ライティングの仕事を受けているとはいえ、自分の中でいちばん好きなことは「人の物語を聴くこと」、インタビューだと思っています。

ちょっとしたことで感動して目がうるみ、人に共感することが良い「聴き方」なのだと思っていました。最近までは……。


少し前に、インタビューの時に思わず涙がこぼれてしまったことがあって。大切なお話を聴かせてもらうのですから、それ自体は悪いことではないと思います。ですが、その時の感情の揺れを数日間、引きずってしまいました。「仕事で今後、もっとたくさんの方のお話を聴くためには、これではいけないな」と思ったんです。自分と他者の感情をシンクロさせる書き方を続けていたら、自分がすり減っていく気がしたんですね。よく村上春樹氏が創作活動のことを「深いところに降りていく」と表現されていますが、その気持ちが少し分かります。無防備にずっとそこにいたら、自分がのみこまれてしまう。


そんな風に感じていたとき、クラウドファンディング・プラットフォームCampfire社長の家入一真さんがツイッターでこの本を紹介されていたのを見て、読んでみようと思いました。

 相手の話にひたすら耳を傾け、真剣に聞く。こう書くと、なんでもない普通のことのように思える。だが、これがいかにむずかしいことかは私たちの日常会話を思い出してみればいい。聞き役に徹したつもりでも、内心、ほかのことを考えていたり、つい口を挟みたくなったりしてしまうものである。五十分間、何もいわず、虚心坦懐(きょしんたんかい)に人と向き合い、ただ話を聞くことは高度な能力と訓練が必要なことだろう。

精神科医やカウンセラーによるカウンセリングというと、話を聞いて何か「アドバイスをする」ものなのだと勘違いしていましたが、どうやらそうではないようです。
本を読んで分かったことには、ただ相手に寄り添って話を聞く、話さない相手であってもじっとその沈黙に向き合うことが大切なのだと。


著者の最相葉月さんは、この本を執筆する最中にご自身の精神と向き合うことになります。精神科医・中井久夫氏の絵画療法を受け、その後心身の不調からとあるクリニックを訪問、症状が快方に向かったようです。

 木村はそういって微笑み、こう続けた。
「あなたもこの世界を取材なさるなら、自分のことを知らなきゃならないわね」

 心を扱うからには、カウンセラーがクライエントについて知っておくのは大切で、基本的なことと思われたが、自分を知っておかねばならないということは、いまひとつ腑に落ちなかった。(中略)
 彼らがそこまで強調するのは、自分を知るということが、プロの臨床家として活動するための出発点であり、患者や相談者を守る技術だからなのかもしれない。

自分のことを知らなくてはいけない。

自分が、どんな心の傷を抱えているのか。蓋をすることなく受け止めた上で、「自分」と並んで歩いていくことができたら。
そう思います。


セラピスト



今回は、私自身が興味を持って学びたい、知りたいと思ったことにつながる本をご紹介しました。

新しいことを勉強したいと思った時、はじめの一歩を踏み出すのに、本は役立つ存在だと思います。秋から冬へ、これから迎える長い夜の季節。あなたなら、どんなことを勉強したいと思いますか?