ワーキングマザーの負担はまだ重い?アンケート結果に見る世代間・男女間ギャップ

ワーキングマザーの環境は改善しつつあるものの、まだ負担は拭えないようです。

あなたの職場は子育てしながら働きやすい?――こんな問いに対して、若い世代の方が肯定的であるようです。20代から50代の社会人への調査から、仕事と子育ての両立環境は徐々に向上していることがうかがえますが、男女間のギャップはまだ残っている模様。明治安田生命保険相互会社は、2017 年8月に20?59 歳の子どものいる既婚男女1,032人に、「子育てに関するアンケート調査」を実施しました。多岐にわたる項目の中から、世代による実感の違いや、女性が働き続けるためのヒントが見える結果をご紹介します。

ライター

あん☆な
子育て奮闘中のママではあるものの、何かチャレンジしてみたい、社会に役立てることがしたい意欲に駆られ在宅ワークを決意!育児の合間に執筆活動を行う専業主婦。1日1楽がモットー。

子育てと仕事を両立できる環境は、若い人ほど実感

まず、「自身の職場は子育てしながら働きやすい環境か」という質問に対する性別・年代別の回答を見ると、20 代の女性では 72.7%が働きやすい環境であると回答しているほか、20?30代の方が上の世代に比べて「働きやすい環境である」と回答しています。このことから、仕事と子育ての両立のための制度や環境が整いつつあることが考えられます。

 

次に、男性の育児休暇取得状況(年代別)を年代別に見ると、20代男性の 32.6%、30代男性の 31.0%に比べて、40代以上は 19.4%と世代間ギャップが顕著に見受けられます。「イクメン」などの言葉の浸透とともに、男性が育児に関わることを後押しする風潮や企業の制度が整いつつあり、若い子育て世代の男性の行動も変わってきていることが伺えます。

 

母親の方が精神的負担を感じている子育て。夫が助けになるには?

職場環境もよくなり、夫も育休を取ってくれるようになってきているとは言え、育児と仕事の両立にあたり、男女の負担感の違いが見られるのが、次の設問です。

 


「子育てで大変なこと(苦労すること)」に対する男女別の回答を見ると、女性は「精神的な疲労が増えた」が 37.4%にのぼっており、男性の17.6%と比べるとギャップが大きくなっています。男女ともに1位は「自分の時間が減った」ですが、ストレスの度合いには差があるという点は、注目すべきところでしょう。ストレスが高い状況が続くと、本人の健康や家族関係にも影響が出てきます。妻の精神的疲労が高い時、夫はどのような手助けができるのでしょう?

 

「理想のイクメンはどのような父親か」という問いに対して、女性では「妻に言われなくても家事や育児をする」が51.5%でトップでしたが、男性は27.3%とでした。男性では、「丸一日子どもの面倒をひとりで見ることができる」がトップとなっています。他の項目の結果を見ても、男性はスキル面を重視し、女性は「積極性、自主性」のようなマインドの面を重視する傾向がうかがえます。夫が自主的に家事や育児をすることで、「精神的な疲労が増えた」と感じている女性を少しラクにしてあげることができるのではないでしょうか。

 

「理想のイクメン」の考え方には男女でギャップはあったものの、女性は夫の育児参加を評価していないわけではないようです。まず、全体で見ると、男性が自分をイクメンだと評価する率(「イクメンた?と思う」「と?ちらかというとイクメンた?と思う」合わせて 48.5%)よりも、女性が夫をイクメンだと評価する率(「イクメンた?と思う」「と?ちらかというとイクメンた?と思う」合わせて 51.8%)のほうが高い傾向です。さらに、 20 代・30 代の女性については、3 人に 2 人(64.0%)が「イクメンだと思う」「どちらかというとイクメンだと思う」と回答しているのです。女性はまだまだ精神的疲労を感じることは多いものの、上の世代と比べると職場も家庭もサポート体制が整ってきており、夫に感謝している妻も多いと言えるのではないでしょうか。

 

まとめ

子育て世代の20代や30代については職場環境も子育てへのサポート体制が整ってきていると感じている人が多い結果でした。しかしながら男女差のギャップはまだまだ大きく、女性は「精神的な負担」と子育てに関して感じている人が多いです。やはり、子育ては母親の仕事であるという風潮が、完全にはぬぐい去れない現状が伺えます。「イクメン」と言う言葉も多く聞きますが、女性の負担をラクにするのは夫の協力的な育児があってこそだと感じます。調査結果を見ると、妻から言われなくても「家事・育児」に参加する自主的な姿勢が大切なのかもしれないですね。子育ては職場の理解、夫婦の協力がなければ成り立ちません。今後もより一層、職場も家庭もサポート体制が充実していくことを願います。

 

(出典:明治安田生命 子育てに関するアンケート調査を実施!

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