2017年9月14日 更新

育休復帰ママに贈る、モヤモヤを解消する両立のヒント(イベントレポート)

育休後の職場復帰を控えているママたちのモヤモヤとは

251 view

(この記事は「LAXIC」より転載、編集しています。)

2017年3月15日、ワーママ&パパのための情報サイト「LAXIC(ラシク)」と株式会社medibaのワーママ向けキュレーションサイト「camily(キャミリー)」共催で〝育休復帰直前!ワークライフバランスを整える家事分担&両立ワークショップ〟が開催されました。

今回のイベントはLAXIC姉妹サイト「BRAVA」で大好評だった「年齢別・家事&育児分担リスト」を実際に使用するワークショップからスタート。その後、女性キャリア支援だけでなく「イクボス研修」などでも活躍されている株式会社ハーモニーワークス 代表取締役 小倉環さんが加わり、ママたちの悩みをセミナー形式で解決。「復職直前ママたちのモヤモヤ」を一網打尽してしまおう!というアクティブなセミナーとなりました。

司会挨拶前からママたちの「相談タイム」がスタート!?

 (11431)

交流タイムでは、皆さんから様々な不安や悩みの声があがりました。

会場である渋谷ヒカリエ内の株式会社medibaには続々とベビーカーを押したママたちが集合。

会場のすぐ隣に託児スペースがあるのでママたちも安心です。会場には「海」「森」「星」と3つのテーブルが準備されました。ママたちが会場に入り座りはじめると、早速あちこちで自己紹介タイムに。

各テーブルには「働く先輩ママとして」LAXICの事業統括を行う齋藤、camilyを運営する植竹、LAXIC編集長である宮﨑が加わりました。

交流タイムでは、皆さんから様々な不安や悩みの声があがりました。

・時短勤務にしない予定で考えていたが、「残業など実際にできるのか」復職直前なのに迷いが出てきた

・実は昨日内示があり、前とは違う部署への異動がわかったばかり。別の部署だから不安がある。

・0歳児の頃の方が楽だった、今はイヤイヤが始まり本当に大変。こんな時に保育園うまくなじんでくれるのか。

・保育園は可哀想っていう声もあるけど、どうなんだろう。

・育休中はのんびりしすぎちゃたかも。復職して仕事のペースについていけるかな……

ここでは「二人目の育休明け寸前」という先輩ママたちのリアルな体験談が「ママたちのモヤモヤお悩み解消」のヒントになっていました。例えば、去年上の子が保育園を卒業したというママからの「親もそうだけど、子どもも卒園式で泣いていたの、保育園だからこそ親子で頑張ってきたよね、っていう感動もある。可哀想なんていう事はないよね」という話に、大きくうなずいていたママもいました。

育児家事分担リストでワークショップ「ウチの夫ときたら……」

 (11436)

さぁ、ここからいよいよ本格的なワークショップのスタートです。各テーブルに「育児家事分担リスト」が配られました。この分担シートの良く出来ている点は「年齢別」「兄弟姉妹人数別」と細かく状況をカバーしている所でしょう。

早速、皆さん真剣な面持ちでシートに記入しています。

「うちは夫もけっこう協力的だと思っていたけど、実際に書いてみると私が担当している家事がはるかに多い!」

と思わず声をあげていたママ。細かく分かれた家事や育児に記入していくと、ママが家庭でどれだけ働いているかが一目瞭然です。

ボードを埋め尽くした「ワーママたちの不安」

 (11439)

ここからが圧巻でした。家事育児分担リストを手もとに置いて、それぞれが不安や悩みを付箋に書いていきます。

「仕事」「育児」「人間関係」「その他」4つのカテゴリーに、皆さんが書いた「もやもや」が次々と貼られていきます。

・ 自分のスキルアップにかける時間も確保したい
・ 時短はいつまでとるのがいいのか
・ 転職への憧れ(新しい働き方は)
・ 夫が家事した時のドヤ顔
・ 子どもと遊ぶの時間の確保
・ 実母にどこまで頼る?
・ 子どもが病気した時は?病児保育って?

こうして実際に文字にしてボードに貼っていくと、様々な悩みや不安、それに小さな愚痴やある種の憤りも伝わってきます。そのひとつずつに、「私も夫に家事を頼んだ後のドヤ顔見るとイラっとする!」気持ちを共有するママ、「病児保育は利用してもしなくても登録料を払ったりするから使いづらいところも」リアルな情報を伝えるママ。参加したママ同士で、色々な思いを分かち合える時間となりました。

そしてテーブルごとに悩みを共有しているところに、今回セミナーを行ってくれる小倉さんが登場です。

女性キャリア支援のプロフェッショナル登場です!

 (11444)

これまで4000人以上のビジネスパーソンの悩みを解決してきた小倉さん。そのまま各テーブルを回りながらママたちの迷いや不安をチェックしていました。

白熱するワーママ談義も一段落して、会場は暗くなり、スクリーンに「復職ママの仕事と子育て両立のヒント」が映し出されました。親しみやすい口調で「同じワーママの仲間だよ」そんなスタンスで周囲を和ませてくれながら、小倉さんのセミナースタートです。

【復職後・1歳の冬は覚悟が必要】

今、皆さんは 「最大の転機」にいるんです、と小倉さん。「復職後すぐは緊張して力が入ります。仕事の勘が戻るまで時間もかかる。時間においたてられるのでうっかりミスをしがち。復職直後は特に第三者に確認してもらうなどのフォローをお願いするのも大切」

「とにかく大変なのが1歳の冬。実際に頻繁に病気にかかり、感染症になれば何日も休まなくてはならない。病児保育、祖父母の助け、夫も半休をとる。いくつもの手を借りて乗り切るしかない。働くお母さんとして、最初の関門です」

「2歳くらいになると言葉も出てきて成長が著しく、ずっと見ていたくなる。子どもの側にいたい気持ちと仕事とのバランスに迷う時期。でも、そうして3歳を迎えるとグッと楽になります」

復職後の母親のモチベーションと子どもの成長の段階が、わかりやすい図になっていてママたちもスクリーンをじっと見つめていました。そのまま、実際に仕事と子育て(家事)の両立について具体的な話となりました。

【劣後順位で手放していくのが大切】

「次のステージに行く為には、手放すのも大事。全部抱えては前へ進めない。1から10までやる事があって、優先順位をつけて行うとよく言うけれど、逆に劣後順位、つまり 〝やらなくてもよい事〟を見極めていくのが大事。」

「家事代行を使ってもいいんです。そもそも家事ひとつをとってもママが全部やってしまうと、誰かがそれを〝出来るようになるチャンス〟を奪っているとも言える。家事ができる夫に、子どもに育てていくのはこれからの時代、大事な事。そして、価値観も手放して下さい。母親はこうあるべき、妻は母は、という概念にとらわれがち。日本はお母さんが頑張りすぎる国だと思います」

さらに、男性・夫とのコミュニケーションについて話は広がります。

【夫・職場とのパートナーシップについて】

「復職前に、夫に〝家事や育児の分担について相談したいから時間作ってね〟と先に伝えて時間を確保してもらう。そうすると男性も心構えして話を聞く態勢になる。結論と理由をセットで話す。これは男性上司に対しても同じ。聞いてもらえる、相談できる環境・態勢を作ってから、男性が納得しやすい論理に従って話してみましょう」

ここでアサーティブコミュニケーションについての説明もありました。

「ねぇ。(あなた)これやってよ!」とYou(あなた)を主語とした言い方ではなく、「私もちょっと大変で、これをやってもらえると助かるんだけど」I(私)を主語とした言い方をするということ、

「命令」するのではなく「提案する」言葉遣いを意識すれば、もっとコミュニケーションが取りやすくなるという具体的なテクニックです。夫にだけではなく、これこそ 職場でも子育てでも使える「自分も相手も大切にするコミュニケーション」という小倉さんの言葉通りの方法ですね。

【「私がこれから働くスタイル」ママのキャリアプランとは】

「投資の時間を意識しましょう」「人生を充実させていくための時間を持ちましょう。約2割使うと良いと言われているが、1日のうち2~3時間。ランチで同僚とコミュニケーションをとる、読書をする、15分だけでもウォーキングしてみる、夫と意識して会話の時間をとる。少しずつ、長い目で見て働いていく自分の為の時間を持つこと」

「今後はルーティンの仕事は減っていくかもしれない。自分のキャリアをより意識していくべき。専門性・普遍性に加えて、市場性や希少性に目を向けていく。社会人として働き続けていくためにも、強みを増やしていくのは大切」

最後に小倉さんは

「自分で自分の人生のハンドルを握ろう」

と語りかけました。誰かが運転するのではなく、あなたの人生なのだからあなたがずっとハンドルを握るのです、と。

様々なママの悩み「スキルアップする時間」をどう確保するか

質疑応答では、たくさんの質問が出たのですがひとつ印象に残ったものをあげましょう。「夜に多い勉強会、スキルアップの時間を確保したい」という質問に小倉さんは、周囲の手助けで1カ月〜3ヶ月に1回のペースで始めてみては??という話と共に、

「私はGoogleカレンダーを夫と共有して、自分の希望日をどんどん入れています。それで夫に、この中のどの日程なら私が夜、出かけても大丈夫?と確認して決めています」

という自分の体験を披露。確かに夫に選択肢を与える事で、逆に「だったら、この日なら何とかするよ」と引き受けるような流れに自然と誘導できるメリットがあります。復職をするママたちにとって「キャリアプランの為の勉強時間が欲しい」それは切実な願いでもあります。

ワークショップとセミナーを終えて

 (11457)

最後に、星、海、山のテーブルから代表になった女性が、今回のセミナーのまとめや感想を発表しました。復職をすぐ目の前に控えたママたちが抱える不安が、最後に「将来への希望」へと変化していく様子がとても印象に残りました。

白いボードに隙間なく貼られた「ワーママの小さな悩み」。その付箋が覆い尽くしていく様子を見ながら、私は「本当はこんなに、みんな不安なんだ」と改めて思いました。そして、その不安は実は「みんな同じ」と共有することで、そして先輩ママやプロのアドバイスを受けることで、ほとんどが解決するのです。

あとは小倉さんのお話の通り。

「自分の人生だから、自分でハンドルを握り続ける」

この短い言葉が、今日のワークショップをたったひと言で答えられる唯一の回答だったような気がします。

託児室のドアが開き、飛びついてくるわが子を抱っこしながら、ベビーカーに乗せながら、三々五々ヒカリエに戻っていったママたち。そして今、これを見ながら育休明け復職に向かっているママたち。長い目で見たキャリアと子育てのワークライフバランスを求めて、ぜひ頑張って下さいね。

ライター 大橋 礼

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌! 本とお酒があればよし。

この記事を読んだ人におすすめ

復帰前の両親学級! 『脱・ワンオペ育児』の経験をシェア

復帰前の両親学級! 『脱・ワンオペ育児』の経験をシェア

4組の夫婦の家事分担や子育ての方針が語られました
鈴木 せいら | 420 view
育休復帰前に「これはやっておけばよかった!」~先輩ママのアドバイスとは

育休復帰前に「これはやっておけばよかった!」~先輩ママのアドバイスとは

育休復帰後、バタバタする前にやっておいたほうがいいこととは
LAXIC | 1,640 view
定住しない働き方を実践する人たちへ聞く、移住にまつわるQ&A

定住しない働き方を実践する人たちへ聞く、移住にまつわるQ&A

ユニークなくらしのきっかけ、家族の協力や仕事の見つけ方が語られました

この記事のキーワード

この記事のライター

LAXIC LAXIC