2017年2月13日 更新

子育てと仕事の両立を応援してくれない会社。正社員の座にしがみつくべき?

転職すべきかどうか、キャリアカウンセラーの筆者がアドバイスします。

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Q.1年間の育休後、復帰して3ヶ月。迷っています。(会社員 女性 30歳 家族:夫(35歳)、長女(1歳)

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新卒で正社員として入った会社でずっと働いています。第一子を出産後、1年間の育休を取り、今年復帰し3ヵ月が経ちました。今の会社は女性が子育てをしながら仕事を続けることに対して理解がなく、妊娠を報告後マタハラ的なことも言われました。子どものために残業を断ったり有給を使うことに肩身の狭い思いをしています。男性同様にバリバリ働かないと、昇進・昇給も望めないようです。

今の会社にい続けても良いことはなさそうですが、経済的にも、自分の性格的にも、働いてはいたいと思っています。子どもがいる身で正社員として転職するのも難しそうです。せっかく保育園にも入れたため、今の立場を手放さない方がよいのかどうか悩んでいます。

A.今の状況、周りをよく見渡して。転職活動するなら家族の協力体制づくりから。

現在お子さんを保育園に預けながら正社員として頑張っていらっしゃるのですね。復職されて、生活のリズムも変化しご苦労もあるのではないでしょうか。

今回のご相談は、仕事は続けたい。しかし、今の会社は子育と仕事の両立に理解が無いため、このまま今の会社で正社員として仕事を続けるべきかどうか悩んでいらっしゃるのですね。

1歳児で保育園に入れたことは恵まれています。

厚生労働省が昨年9月2日に公表した「保育所関連状況取りまとめ(平成28年4月1日)」によると平成28年の待機児童は全国で23,553人であり、昨年の23,167人から386人増えています。5年前の25,000人レベルからは改善されているものの、待機児童問題は解決されていません。待機児童の中でも特に0~2歳の低年齢児が深刻で、全体の86%を占めています(表1)。1歳で保育園に入ることができ、職場復帰できたことは大変恵まれているでしょう。一旦退職すると保育園に入れさせ続けることは困難になるかもしれません。

復帰前に保育園を探していた状況も思い出して、今後のことを考えてみましょう。

(表1)年齢区分別の利用児童数・待機児童数

(表1)年齢区分別の利用児童数・待機児童数

子育てと仕事の両立経験ある先輩、男性の働き方も参考にしよう。

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子育てしながら仕事を続けている女性の先輩が会社の中にいらっしゃいますか?

もしいるのであれば、その先輩はどのように働いているでしょうか? 先輩は子育て中どんな思いで働いていたか、聞いてみるとよいでしょう。

現在50代でお子さんが昨年社会人になった女性の営業部長さんは、育児休暇後復帰し子育てしながら仕事をしたときに管理職になるスキルを磨いたといいます。

彼女は残業ができない、子どもが病気になったとき会社を休まなければならない、そのような時に、会社の中で仲間に協力を得ること、周囲を巻き込む力をつけることができたというのです。

一般的に担当時代の仕事は1人で行う仕事が多いものです。そして、その時代は、男性と女性を比較すると、女性のほうが仕事を速くこなしていきます。よって女性は1人で仕事を抱え込む傾向があり、管理職として必要なチームや組織を巻き込むことが難しくなります。一方男性は担当時代から仲間に協力を得て、組織で動く力をつけているといいます。正社員で仕事をしていると、仕事の責任の範囲も増えてきます。部下もできるようになるでしょう。

男性のようにバリバリ働かなければ昇進や昇給が難しそう、ということですが、男性はどのように仕事をしているか観察してみても良いでしょう。もしかしたら、男性こそ人に頼っているのではないでしょうか。

ちなみに私が管理時代、男性の部下から「今妻から電話があって子どもが熱を出したので、早退してもいいですか?この後の打ち合わせはお願いしていいですか?」と何度頼まれたかわかりません。

待機児童問題ともあわせて今年6月2日に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」では、働き方の見直しも打ち出されています。今すぐに解決されることではありませんが、東京都の小池知事が都庁職員の残業ゼロを目標にしたように徐々に変化をするものです。

今の会社の中に参考になる女性の先輩がいなければ、他の会社に勤める友達など参考になる先輩がいるか聞いてみてもいいでしょう。

転職をするなら家族の理解と協力を得よう。

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それでも、今の会社でやっていける気がしない、あるいは「こういう会社なら」という具体的なイメージががある、という状況なら、転職も一つの選択肢です。

そのとき、もし過去に転職活動の経験があれば、どのような状況だったか思い出してみましょう。もし経験がなければ、学生時代の新卒での就職活動を思い出してみましょう。

転職活動には時間と労力がかかります。まず、履歴書・職務経歴書を作成し、志望先の企業を探し応募します。そして書類選考に通過すれば面接に進みますが、一般的に面接は平日の9時~17時です。体力的、精神的にも辛い思いをすることはあるでしょう。

転職活動には家族の協力や支えが必要になります。ご主人やご両親など家族に相談し協力を得た上で、活動を始めてみましょう。転職活動の結果、現状より子育てしている女性が多く育児と仕事の両立に理解がある職場とご縁があるかもしれません。もしくは現状の会社でやはり頑張ってみようと思うかもしれません。

転職活動をするなら2ヶ月、3ヶ月と期間を決めてチャレンジしてみましょう。期間を決めると家族も協力しやすいものです。その上で今後どうするか、自ずと進む道が見えてくるはずです。

この「仕事とくらし」のサイトでも多様な働き方のヒントがあります。

参考にしてみると良いでしょう。

「女性が働きやすい会社って?」10代後半から30代後半の女性たちへ『女子のキャリア―“男社会”のしくみ、教えます』

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上西智子 上西智子