2017年9月9日 更新

フリーランス専用保険・福利厚生制度はなぜ必要?フリーランス協会が会員募集開始

フリーランスの課題を解決する、日本初の仕組みが登場

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病気や怪我で仕事ができなくなったら? トラブルに巻き込まれて賠償責任を負わされたら? そのような不安を解消する仕組みを、プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が発表しました。

フリーランス協会とは

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4月26日「フリーランス協会」プレスイベントの様子

ランサーズ株式会社が3月に発表した調査によると、日本国内のフリーランス人口は2016年の調査では1064万人だったのに対し、今回の調査では5%増の1122万人。クラウドソーシングやシェアリングエコノミーと呼ばれるプラットフォームの成長、さらに政府による「働き方改革」の後押しもあり、今後ますますフリーランス人口は増加していくと考えられます。一方、社会保障などサポート体制の構築が追いついていないという現状があります。

そのような背景もあり、2017年1月に設立(4月に社団法人化)されたのがプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会、通称フリーランス協会です。協会の役割として、「ワーカーが主役の、ゆるやかでオープンなプラットフォーム」を掲げ、次の4つの軸で活動をしています。

1.互助の場づくり
2.共助の仕組みづくり
3.公助への働きかけ
4.フリーランスの理解促進

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このような活動を行なっているフリーランス協会が、個人の一般会員の募集を 開始することを発表しました。そして、その会員特典として損害保険ジャパン 日本興亜株式会社及び株式会社イーウェルと提携した“個人会員(一般会員)向 けベネフィットプラン”が提供されます。

 

フリーランス専用のサポートプランが誕生した背景

突然ですが、問題です。以下の中で会社や国の制度で会社員には保障されてい て、フリーランスには保障されていないものはどれだと思いますか?

 

・健康保険
・業務上の賠償
・税や法律に関する各種相談窓口
・福利厚生
・労災保険


正解は、「健康保険」以外の全ての項目です!


会社に属していれば当然のように提供されている各種サポートが、一歩会社の外に出てフリーランスになると自分の身は自分で守らなければならない状況になってしまうのです。

「フリーランス」には「時間も場所も自由に決めて働くことができる」、「ワークライフバランスが実現できそう」、「実力次第で会社員以上に稼ぐことができる」といった自由なイメージがある一方で、「収入が安定しない」、「キャリアアップがしにくい」、「病気や怪我で働けなくなった時に保障がされない」……といったマイナスイメージもあるのではないでしょうか。さらに、仕事獲得の不安や協力しあえるネットワークの欠如、社会的信用不安、経理業務などの間接スキルでの苦戦といった課題も山積みです。

このような課題を解決するものとして誕生したのが、“ベネフィットプラン”。フリーランス専用保険と福利厚生サービスがパッケージ化された日本初の仕組みだそうです。

プランに加入できるのは、フリーランス協会の会員で、協会にはフリーランスやパラレルワーカーとして働いている方だけでなく、それらを目指す方も入会できます。年会費は1万円で、2017年7月より幹事企業であるfreee、Waris、クリエイターズマッチ、サーキュレーション、タスカジ、ランサーズの登録ユーザーに対し、先行募集を開始します。なお、一般募集は2017年秋を予定しているとのことです。

 

ベネフィットプランの内容

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損害保険ジャパン日本興亜株式会社 松井さん

今回発表されたベネフィットプランです。一体、どんな内容なのでしょうか ?

業務上の賠償:フリーランス賠償責任保険

・家事代行を行なっている際に誤って利用者に怪我をさせてしまった
・提供した料理で食中毒が発生した
・データ入力業務でミスをし、営業損害額が発生した
・入院など偶発的な事故により納期が遅れ、営業損害が発生した

このような業務中発生した偶然の事故により損害賠償責任を負担することになった場合に補償してくれるのが、フリーランス賠償責任保険です。

なお、この保険ではフリーランス側だけでなく、発注者側も補償されます。

・提供した顧客情報が発注先のフリーランスから漏洩し、第三者から損害賠償請求される
・フリーランスに納品された成果物が盗用であると、第三者から損害賠償請求される

こういった損害が補償されることで、企業に比べ賠償資力の無いフリーランスへの発注を控えていた発注者でも、安心して仕事を依頼できるようになります。
(適用地域として「日本国内において訴訟が提起された場合に限る」という注意書きがありましたが、訴訟案件に至らなくとも、発注主からクレームを受け、損害賠償を求められた時点で保険申請が可能となるそうです)

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フリーランス賠償責任保険 補償内容

現在フリーランスとしてお仕事されている方の中には、発注者と取り交す業務委託契約書内で、受注者の責任で発生したトラブルに対する補償金額をなるべく抑えるよう交渉されている方や、交渉がうまくいかず、受注を逃している方もいらっしゃるかと思います。今後は上記の金額を目安に補償金額の交渉にあたれる、といったメリットがあります。

各種相談窓口・福利厚生:福利厚生サービス

ベネフィットプランに加入すると、以下のような福利厚生サービスのパッケージを利用することができます。
・健康サポート
・子育て両立支援
・スキルアップ支援
・相談ダイヤル
・リラクゼーション

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労災保険:所得保障制度

所得保障プランと障害補償プランを組み合わせることで、会社員と比べて不十分な労災保険を補完することができます。病気や怪我で働けなくなった場合に保険金が受け取れるため、急に収入がなくなる…という不安が解消できます。

なお、このプランのみ任意加入で、これ以外の業務上の賠償・各種相談窓口・福利厚生に関しては、フリーランス協会の会員になると同時に追加料金なしで自動的に加入することになります。任意加入の所得補償精度も、基本保険料が一般の個人契約に比べ47.5%割安とのことなので、自身の収入で生活を支えている、という方は検討すると良いでしょう。

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一般会員特典 ベネフィットプラン概要

 

自分らしい働き方の実現を後押しするための仕組み

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フリーランス協会代表理事 平田さん

フリーランス協会代表理事の平田麻莉さんはフリーランス協会の設立に対してこのような思いを語りました。

「私自身、今年でフリーランス7年目になります。自分の働き方は規格外だな、という不便さや課題は確かにあったんですけど、最近までは『自分の選んだ道だから仕方ない』と甘んじて受け止めていた部分がありました。 けれど、政府による働き方改革の推進や、柔軟な働き方を望む人が増えてきている現状を踏まえ、働き方に合わせて色々な制度や仕組みが変わっていかなければならないという問題意識が生まれたんです」

私はフリーランス1年目なのですが、特に保障面で心許なさを感じることが多くあります。今入院をして働けなくなったら? トラブルに巻き込まれて多額の賠償請求をされたら? と悩みが尽きません。しかし、そういった不安を解消し得るベネフィットプランの誕生はまさに「待ってました!」という内容です。より“自分らしい働き方”ができるよう後押ししてくれるフリーランス協会の動きに期待が膨らみます。


共同代表理事を務め、自身もフリーのPRプランナーとして活躍する平田麻莉さんのインタビュー記事はこちら

平田麻莉共同代表に聞く〜フリーランスのための協会設立に込めた想い〜 - くらしと仕事

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篠原 舞 篠原 舞