2016年12月16日 更新

IT業界で働く女性の悩みや工夫とは? 女性技術者支援WiTのオンライン定例会

企業やフリーランスで働く女性IT技術者・研究者を支援する「WiT」の定例会にskype参加してきました。 各企業の努力により、徐々に女性技術者を取り巻く仕事環境も良くなりつつあるそうですが…。

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女性IT技術者による、女性IT技術者のための組織があることをご存知ですか?
IT技術者を育成するため、文部科学省の事業を受けて全国各地のIT系大学・企業・学生が連携し、平成24年にスタートした教育ネットワークがenPiT(分野・地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク)です。

その中でも女性会員からつくられた女性部会WiT(Women in Information Technology)のオンライン定例会に参加してきました。
オンラインでやり取りされる、IT業界で働く女性の悩みや仕事の工夫には、業種の枠を越えて働く女性であれば共感できる話題ばかりでした。

8月の電子工作体験に参加した中高生やその保護者とWiT...

8月の電子工作体験に参加した中高生やその保護者とWiTメンバー。アシスタントとして大学生も参加

enPiT女性部会“WiT” オンライン定例会って?

全国各地のIT系15大学と、133の企業(2016年10月時点見込み)、そしてIT技術について学んでいる学生から成るenPiT。合宿形式で参加大学の講義を受けたり、企業の仕事に触れることができたりという取り組みが行われています。
さらにenPiTに参加するメンバーのうち、現在は筑波大学の渡辺知恵美助教をリーダーに、女性研究者・技術者が中心となって活動しているのが女性部会WiTです。
WiTでは年に数回定例会を行って参加メンバーの関心の高いテーマについて話し合うほか、シンポジウムでの展示発表や、育児中のメンバーも参加できるようにと「親子ワークショップ」を東京都内で開催しています。

過去に開催された第4回定例会。この回では、テレビ会議シ...

過去に開催された第4回定例会。この回では、テレビ会議システムを利用

そして、2016年10月25日にWiTの第6回定例会がオンライン上で開催されました。希望者はあらかじめサイトから参加の申し込みをし(参加方法はskypeかニコニコ動画での参加、公立はこだて未来大学の会場参加のうちいずれかを選択できます)、抽選で参加が決定するとメール通知が来るしくみ。それから、定例会で話し合うテーマに関するアンケートに回答します。

実はこのオンライン形式での定例会は、第5回より導入された方法。「全国各地に散らばっている参加メンバーが集まる機会をつくるのは、なかなか大変」とのことから発案されたそう。また、企業に勤めているメンバーが、その都度イベント会場に足を運ぶのも難しい現状があります。
そこでオンライン形式での開催を試してみたところ、「気軽に参加できる」と好評を得ているそうです。

開催時間は、平日のランチタイム45分間。「お昼ごはんを食べながら、ざっくばらんに語り合いましょう」という呼びかけがあり、企業に勤める技術者や大学の学生であっても参加しやすい雰囲気です。
筆者も、スマートフォンのskypeアプリからログインして、昼食を片手に参加してみました。

IT技術者だって、結婚も育児も仕事もしたい バランスを取っていくには?

第6回目の議題は、「女性ならではのIT技術者・研究者のワークスタイルとは?」。事前アンケート結果は、WiTのブログで公開されています。
会議は、このアンケートやskypeでの発言、ニコ生に書き込まれたコメントを拾いながら進められていきました。
こちらからはskype参加者の姿しか見えませんが、赤ちゃんを抱っこしながらの方や、職場から男性も交えた複数でカメラを囲む方々も。

シンポジウムでのWiTの発表風景

シンポジウムでのWiTの発表風景

“女性ならではの仕事の仕方に工夫はあるか?”

「家でも仕事ができるよう環境を整えている」「折に触れていろいろな人に話しかけ、情報収集している」などの意見が。
「育児と家事、仕事の両立が大変」「To Doリストを作るけど、やることが次々とできなかった方に移ってしまう(笑)」
また、「ツールを作るといいのかもしれないですけど、目に見える付箋でTo Do管理しています」「子育てにまつわるツールで『こういうものがあったら…』と思うことはあるけど、その時期が過ぎたら自分は必要なくなってしまう気がする。需要はあるのかな?」といったIT技術者ならではの発言も出ていました。
実体験を通して「こういうものが欲しい」と発案された働くママ向けのタスク管理ツールなどは、ぜひ開発していただきたいですね。

“自分が男性だったら、こうしていたのに…と思うことは?”

「海外勤務ができたかも」「もっと家事を気にせず働きたい」「仕事人間になっていたと思う」。
男女で家事・育児も協力しあっていきたいという気持ちからか、「自分が男性(パートナー)だったら、もっと家事・育児に参加する」というアンケート結果もありました。
Skypeでは「ちょっと男性にも意見を伺ってみましょうか」と、男性参加者に話が向けられます。
「それはそれぞれの家庭にもよるんじゃないんですかねぇ…」「でも実際、海外赴任先で子育てしながら助け合って頑張っているご夫婦もいますよね」
会議ではありながら堅苦しさはなく、楽しく本音の意見が交わされていきます。

“IT技術者ならではのワークスタイルの工夫は?”

「オンラインツールを駆使して、大体の要件を済ませることができる」「家に仕事を持ち帰り、子どもが眠った後に仕事をすることも」などの声が。
「でも、家で仕事をしてしまうと、オン・オフの切り替えがつきにくいのであまり良くないのかも」「自宅仕事をしていると、家族、特に子どもに対して罪悪感を持ってしまう」。
他業種の働く女性やワーキングマザーであっても、自宅で仕事をするかどうかは悩みどころでもあるのではないでしょうか。

最後の質問として“自分が参考にしたいと思う他の人のワークスタイルや興味を引いた事例などがあれば教えてください”という項目が用意されていたのですが、残念ながらタイムアウトに。
次回12月20日の第6回定例会で、「女性IT技術者・研究者のロールモデル」というテーマに展開されるそうです。

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鈴木 せいら 鈴木 せいら