2017年9月14日 更新

夫婦チームでキャリア継続を目指すには? 我が家の働き方改革〜パパの育休を考えよう〜(イベントレポート)

パパが育休取得できるような環境にするためには

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(この記事は「LAXIC」より転載、編集しています。)

父の日の前日である6月17日(土)、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(以下フリーランス協会)主催のイベント「我が家の働き方改革〜パパの育休を考えよう〜」が永田町Yahoo!JAPAN LODGEにて開催されました。

今回のイベントはフリーランス協会が推進する「保育の多様化プロジェクト」の一環として企画されたもので、保活に苦戦した人たちの声を行政に届ける「保育園に入りたい!キャンペーン」との共催として企画されました。

「パパの育休」がテーマだったこともあり、子ども連れも含めてパパの参加がとても高く、男性側にとっても「育休」への関心が高いことが伺えました。

「我が家の働き方改革・休み方改革」をテーマにパネルトーク

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フリーランス協会の理事で複業研究家の西村創一朗さんのファシリテーションのもと、多彩なパネリストから、「パパの育休、働き方」に関するメッセージが伝えられ、会場からも様々な質問が挙がりました。

【パネリスト】

天野 妙さん(働き方改革&女性活躍推進コンサルタント)

Respect each other L.L.C 代表/#保育園に入りたい!キャンペーン発起人

 

鈴木 美里佳さん(シッター派遣会社経営)

ベビー&キッズシッターmormor代表/北欧くらしラボ 共同発起人

 

山崎 雅信さん(広告代理店勤務)

博報堂こそだて家族研究所/パパチーム「パパハックション」サブリーダー

 

小野 俊樹さん(通信会社勤務)

株式会社NTTドコモにて2年間の育休を取得

過去のインタビュー記事はこちら

 

ファシリテーター

西村創一朗さん(複業研究家)

株式会社HARES 代表/フリーランス協会 理事

西村創一朗さん: パパが子育てをした方が良い理由はたくさんありますが、何より 「夫婦が仲良くいられる」「子どもにとってヒーローでいられる」ことじゃないでしょうか。

夫婦の愛情曲線というものがあって、産前産後の子育てへの関与度で、長期的な妻の夫への愛情が大きく変わります。産後の一番夫への愛情が落ち込む時期に仕事に専念しすぎているのはかなり危険です。働き方、休み方は、早いうちに考え、子育てを共に楽しみたいですよね。

天野 妙さん: 保活は認可保育園という名の小さなカゴをめがけ、一斉に玉を投げ入れる玉入れ状態。入れる人もいれば、落ちて認可外や民間サービスにせざるをえない人、どこにも頼めず離職する人がいます。この10月から、待機児童対策の一環で、最大2年間育児休業を延長することが可能になりましたが、この件で国会に呼ばれ、3月に当事者の立場で話してきました。この政策は管制失業(保育園に落ちて復職できず失業すること)の軽減にはなります。しかし、一方で「13か月以上のキャリアブランクはマミートラックに陥る」とのエビデンスがあります。もしも2年とするならば、 ママとパパふたりで育休期間を分担し、ママの復職と入れ替わりでパパが育休をスタートするなど、夫婦としてのキャリア継続を選択しやすい制度設計や環境整備が必要だと伝えました。

鈴木 美里佳さん: べビーシッターの会社を発起したきっかけに、北欧の子育てのしやすさがありました。今年1月にクラウドファンディングで渡航費を募りスウェーデンへ視察に行きました。パパの育休取得率9割という パパ育休が当たり前の国スウェーデンは、3ヶ月はパパ専用の育休(パパクオーター制)があり、収入保障もあるため、「取るのが当たり前、取らなければ損!」と考えている。育休はストレスの連続で全く「休暇ではない」というリアルも浸透しています。上司がパパ育休経験者というケースが増えたことで、一気に取得しやすくなったそうです。次世代のためにも私たち世代が先陣を切ることで育休のハードルを下げられるのではないでしょうか。

山崎 雅信さん: 博報堂の調査データでは、 子育てに熱心なパパは仕事にも意欲的という結果でした。でも実際にできるているかというと自信がなかなか伴わない。「パパハックション」では“赤点パパ”を打ち出していて、 世間のイクメンの理想像にプレッシャーを感じることなく、何にもできない“赤点”であることを認め、それでも明日から行動を変えていける「気づき」「アクション」を発信しています。政策提言などをしている団体はいろいろありますから、コミュニティとして、ボトムアップで赤点なりのアクションを発信し、いろんなパパにリーチしていくことが大切だと思います。

小野 俊樹さん: 妻が研修留学を目指すときに、子どもを持つことを夫婦で考え、留学前に出産する際、「パパの育休」という選択肢が挙がりました。初めは「できるわけないじゃん」と思っていたんですが、仕事のプロジェクトと同じで、課題の洗い出しと対策をイメージしたら、総合的に育休を取るのが良いという判断になりました。無事に出産し、生後3ヶ月で渡米しました。まずは1年、先に帰国するはずだったところ、子どもがかわいすぎて 2年に延長しました。

もちろんレアケースだったけれど、早めに上長などに相談すると意外とポジティブな反応で、この経験を後輩たちにも伝えることや、生活者目線を今後の企画に生かすことなど、会社へ還元できることも多いと感じました。

実際に経験を社内でシェアし、相談に乗ることで育休を取得する男性社員も出てきています。

上司から、結婚したとき、妊娠報告したときなど、「育休取得という選択肢に会社がポジティブだ」と伝えるだけでも、相談がぐっとしやすくなると思います。

 - 北欧の視察から、日本でも取り入れられるのではということはありましたか?

鈴木さん: 北欧は高い消費税で成立する福祉の充実がありますが、大前提に ダイバーシティの先進国で、国会議員の半数は女性、若い方も多いです。そして選挙があれば若者の投票率も非常に高い。まずは声を届けるという意味で、女性や若い方をどんどん後押しして、制度の刷新を求めていくことが大切だと感じました。

 - 早くやっておいた方がよかったな、知っておけばよかった、ということはありますか?

小野さん: 家事スキルを上げておくに越したことはないです。子育てのことは赤ちゃんのころはできることは少ないかもしれないですが、妻が授乳など負担が大きい時に家事を担えるのは非常に価値があると思います。

鈴木さん・西村さん: 夫婦がチームでキャリア継続を考える意味では、子どもを早いうちに持つというのも、仕事の幅が広がって面白くなる頃、子育てに少し余裕が出て、ぐっと仕事に集中できるようになるので、選択肢の一つだと思います。

グループワーク①「なぜ父親は休めないのか?一番の原因は何か」

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なぜ父親たちは休めないのか?育休どころか有給消化さえままなっていないのはなぜなのかを、グループごとで話しあい、一番の原因を考えました。企業体質、価値観など制度面、風土面の意見の中で、個人の先入観など自分にベクトルを向けた意見が多いのが印象的でした。

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・「当事者の先入観」育休をとれるものとして思っていない

・いろいろなできない理由でブレーキをかけてしまうこと

・個人の固定観念と個人に想いがあっても到底受け入れられない企業の古い価値観

・「父親は仕事」という刷り込み。
産前から子育てのロールモデルの話を聞いたり、子どもと触れる機会を持ち、子どもはかわいい、子育ては楽しい!というマインドセットできる場にいけば早く軌道修正ができるかも(参加者経験談:子どもが赤ちゃんのころは妻に任せっきりで2歳になってはじめて、子育てに目覚めたので、後悔している。次の子が生まれたら育休をとりたい)

・職場の理解が得られないし、妻も(男性育休という)発想をもてず自分で背負ってしまったり諦めたりしている

グループワーク②「休めるようになるには、どうしたらよいか? 会社、チーム、家族、個人など」

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ワーク①で挙がった問題を解決するには、どうしたら良いのかを話しあいます。仕事内容も様々なメンバーで、多様なアイデアトークに盛り上がります。

・仕事を属人化せずに、細分化、マニュアル化するなどその人がいなくても業務が進行できる環境を作っていく
・産前から子育てのロールモデルの話を聞いたり、子どもと触れる機会を持ち、子どもはかわいい、子育ては楽しい!というマインドセットをしておく(子どもが赤ちゃんのころは妻に任せっきりで2歳になってはじめて、子育てに目覚めたので、後悔している)
・子育てのための休暇を早めにスケジュールに入れるなど、社内共有しておくことで、周りの心づもりを促す
・子育てと仕事の両立について、地域の中で共有できる機会を作る

個人ワーク「我が家の働き方改革 私これやります!宣言」

最後は「じゃあ、自分はどうする?」という問いで、各人が「我が家の働き方改革」を書き出し宣言シートを作ります。

・「今のうちに家事スキルを上げておきます」(これから妊娠・出産を検討していきたいカップル)
・「手伝うという意識ではなく自分のできることをやる意識を持つ」(現在パートナーが妊娠中のプレパパ)
・「子どもと放浪旅行。思春期の多感な時期の育休もありでは。父親だからできる関わりをもっとしていきたい。」(お子さんが小学生のパパ)
・「仕事と子育てのことを共有できる場づくり」(地域活動に積極的に取り組むパパ)

その他参加者からは

「育児も業務もシェアするぞ!」
「定時に帰る」
「勇気を出して声にする」
「ママファーストを継続する」

などなど、多様な宣言が書き出され、宣言シートを持って集合写真が撮影されました。

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その後、主催であるフリーランス協会 代表理事の平田麻莉さんから

「育休のブレーキになりうる収入のことをパラレルキャリアで補ったり、育休中のスタッフの業務シェアにプロフェッショナルなフリーランスをアサインしたり、多様な保育を活用して在宅でキャリア継続を実現したり、会社員テーマとして考えられがちな「育休」について、フリーランス協会としても発信できる選択肢がまだまだあると思う。誰もが働き方、休み方、育て方を前向きに選択できる社会をめざして、協会としても共助の仕組み作り、情報発信を続けていきます」とメッセージがありました。

今回イベントを主催したフリーランス協会では、フリーランスにありがちなリスクやトラブルを幅広くカバーする賠償責任保障や、福利厚生制度、所得補償制度、コワーキングスペースやフリーランスがよく使うサービスの優待などを盛り込んだ、国内初の「フリーランス協会員向けベネフィットプラン」をリリースしています。詳しくはこちら

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