2017年2月21日 更新

子どもの将来は働き方の選択肢が多様であってほしい。世界50カ国の同僚とリモートワークする高野直子さんが考える「働きやすさ」とは

3ヶ月のサバティカル休暇も! 社員との長期的な関係を重視する会社の働き方

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アメリカに本社を置くAutomattic社は、社員たちが世界50カ国以上でリモートワークをしています。その中で、日本で働く唯一の日本人が高野直子さん。東京にいながら各国の関係者たちと連絡を取り合い、同社が提供するブログサービス WordPress.comの翻訳プロジェクトの管理や、海外マーケティングを担当しています。

2歳の女の子のお母さんでもある高野さんに、育児との両立もしやすいAutomattic社のワークスタイルや、リモートでのコミュニケーションのコツ、子どもの将来も見据えた理想の働く環境について、 『くらしと仕事』編集長がインタビューしました。

高野直子(Automattic 社 Globalizer)

高野直子(Automattic 社 Globalizer)

個人ブログを書き始めたのをきっかけとしてWordPressコミュニティに13年間関わり、WordPress創始者が起業した100%リモートワークの企業、Automattic社で7年前より働きはじめる。現在は同社のプロダクトの国際化を行う部署で翻訳プロジェクトの管理や海外マーケティングを担当している。

 

東京のカフェから世界の社員とリモートワーク

やつづか: 高野さんは、平日はどのようなタイムスケジュールで過ごしていますか?

高野: 朝はだいたい9時前に娘を保育園に連れて行って、夕方17時半くらいに迎えに行きます。保育園に送って、そのままこの時間制のカフェに来て仕事をすることが多いですね。ただ、大きいモニターが必要なときや、Skypeで音声チャットをするのに周りがざわざわしていない方がいいときは、自宅で仕事をします。

やつづか: 保育園に迎えに行って家に戻ったら、仕事はしない?

高野: パソコンに向かってガッツリ仕事、ということはないですね。たまに夜にミーティングをすることはあって、そういう場合は9時以降とか、子どもが寝た後の時間にしてもらっています。

やつづか: その時は、旦那さんは帰ってきているんですか?

高野: そうですね。いつも夕食は一緒に食べていますよ。ミーティングがある日は、ご飯を食べて、お風呂に入り、子どもを寝かせて、それからパソコンを立ち上げて、という感じです。

やつづか: 時差のある各国のスタッフとミーティングをしようとすると、時間を合わせるのも大変ですよね。

普段はそうやってオンラインでコミュニケーションを取っているわけですが、年に1回は全員で集まるそうですね?

高野: はい。前回は10月に1週間、カナダのウィスラーで合宿をしました。

やつづか: その時は、お子さんは?

高野: 子どもは家にいましたよ。

やつづか: じゃあ、ずっと旦那さんと一緒に。

高野: はい。夫はだいたい定時で帰ってこられるので、私の出張中は毎日保育園に送り迎えをして、ご飯も作ります。娘も多少自分のことができるようになったので、ウィークディはつつがなくやっていたみたいです。連休もあったりして、休みの時はちょっと大変だったかもしれないですね。2人いれば交代で見ていられますけど、ひとりだと自分のことをする時間がなかなか取れないので。

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1週間の合宿でお互いを知り合い、リモートコミュニケーションが円滑に

やつづか: 合宿には世界各国から社員の方が集まるそうですが、500人というとかなりの人数ですね。

高野: ちょっとしたカンファレンスみたいですよね。会社の規模がだんだん大きくなっているので以前に行ったところに入りきれなくて、合宿を企画するチームは毎年会場を探すのが大変だったみたいです。この間は2つの大きなホテルに分かれて泊まって、まだ余裕があるので、そこに入りきれなくなるまでは今後も同じ場所でやっていくことになりました。

やつづか: 合宿中はどのように過ごすんですか?

高野: 経営陣や色々なチームによる情報共有と質疑応答のセッションや、スキルアップのための様々なクラス、社内用のツールを作成するプロジェクトに参加したりします。ランチとディナーは、毎回違う人とマッチングされて一緒に食べるんです。各自のプロフィールを表示するツールがあって、会った人にマークを付けられるんですね。そのデータを使って、会ったことない人同士をマッチングしているので、毎回初めての人と自己紹介をしているような状態でした。

やつづか: 1週間ずっと? それはちょっと、疲れそうですね。

高野: そうですね。普段はひとりでリモートワークをしていて人と会うのが苦手、という人もいますし、そういう人は大変ですね(笑)。でも、そこで会った人と後で一緒に仕事することになったりすると、やっぱり人となりがわかっているので安心感があります。普段は交流する機会のない他のチームのことなんかを突っ込んで聞いたりもできますし、有意義だと思いますね。

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